音楽レビュー Dionne Warwick

Feels So Good (2014)


(★★★★★ 星5つ)

以前にアルバム”My Friends & Me”で様々なアーティストとのデュエットを披露してから8年を経て、再びデュエットアルバムがリリースされた。”My Friends & Me”に収録されていたCyndi LauperGladys Knightとの曲はこれにも収録されているが、他は新しいもの。Ne-yoやRuben Studdardとのデュエットが目を引く。
肝心のDionneの声だが、割といいコンディションに保たれていて、やや線は細くなったものの、来日公演の出だしの時のような危惧された感じではなく、ほっとした。Aretha Franklinのようなヨレ具合もない。良質な音楽が健在で嬉しい。(2014/12/24 記)

Now (2012)


(★★★★★ 星5つ)

名作の現代リアレンジ版なのだが、さすがに曲に恵まれていたDionne Warwick、過去の曲の焼き直しでも飽きさせない。このアルバム、”Now”と題されているだけあって、なお現役で歌い続けるDionneの気概を感じることができる。若干声が前作よりも若さを取り戻したような気がする。

安心してける内容だが、前作よりも退屈させないのは何だろうか? 2006年のアルバム”My Friends And Me”にも収録されていた”I Say A Little Prayer”が、新たにフィーチャーボーカリストとして過去作曲やアレンジを手がけてきたDavid Elliottを迎えて入っているが、これがなかなかいい。(2012/11/10 記)

Only Trust Your Heart (2011)


(★★★☆☆ 星3つ)

前作から3年を経て、ゴスペルからラブソングにカムバック。R&B色は薄く、(アマゾンでの発売元説明には『ベテランポップボーカリスト』と書いてあった)ラウンジっぽいリラックス感が漂う。さすがに老けたかと思わせるような声色が感じられ、少し懐メロっぽい感じもあるが、それでも一線を保っていて聴ける。が、もう少しスリリングな感じがあってもよかったかと思う。聴いていて眠くなるかもしれない。Dionneのアルバムの中では印象が薄い。

Why We Sing (2008)


(★★★★★ 星5つ)

本作はゴスペルアルバム。年を取った歌手の中には、ビブラートの音程の揺れが大きくなりすぎる人がいるが、歌唱力は安定していて、そんな不安感もない。楽曲もスムーズで無理にコンテンポラリーなスタイルに振ることもなく、すんなり聴ける。が、キリスト教徒でない自分には、Jesus, Jesusと連呼されても、今ひとつ入り込めない。

Dionne Warwickの最近を聴きたくて入手したが、どうやらゴスペルでないアルバムを聴いた方がよさそうだ。前作のポピュラーアルバム”My Friends & Me”の方がお勧め。(”My Friends & Me”にもマーチンルーサーキングの孫娘Cheyenne Elliottとのデュエットが入っているが、楽曲自体はかつてDionne WarwickがWhitney Houstonと自分のアルバム”Friends Can Be Lovers”でデュエットした曲”Love Will Find A Way”なので、馴染める)

My Friends & Me (2006)


(★★★★★ 星5つ)

豪華な自らのヒット曲を、これまた豪華なゲストボーカルアーティストをゲストに迎えてデュエットに仕立てたアルバム(デュエット以外に複数アーティストの曲もあり)。Gloria Estefan, Cyndi Lauper, Gladys Knightその他、女性ボーカル好きなら必携。年齢を重ねて「枯れ」が目立ってきつつはあるDionneだが、その「枯れ」はエージングされたヴィンテージギターのように味わい深く、説得力がある。

Friends Can Be Lovers (1993)


(★★★★★ 星5つ)

Burt Bacharachのあたたかみある曲”Sunny Weather Lover”でスタートするこのアルバムの聴きどころはなんといってもWhitney Houstonとのデュエット曲”Love Will Find A Way”なのだが、後に自ら複数回カバーすることになるその曲の良さもさることながら、良曲そろいで聴いていて気持がいい。特に当時活躍して個人的にお気に入りだったLisa Stansfieldの手になるタイトル曲は、すがすがしい雰囲気が空気を清浄化してくれるような曲だ。他にもStingの曲など、必聴。

Reservations For Two (1987)


(★★★★★ 星5つ)

当時石油会社か何かのコマーシャルソングに1曲目の”Love Power”が使われたように記憶している。豪華な男性ゲスト陣とのデュエットがこのアルバムの特色。迎えた男性陣は、タイトル曲のJeffrey Osborneの他、Smokey Robinson, Howard Hewett, Kashifなど。どのアーティストともDionneのボーカルは相性がよく、懐の深さを感じさせる。ラストの曲”No One In The World”はAnita Bakerのヒット曲。はりのある当時のDionneのボーカルがはつらつと締めくくる。

Friends (1985)


殿堂入り作品

Dionneの代表曲のうちの一つとなる1曲目、とにかくこれに尽きる。これは当時まだゲイ特有の奇病いう風評で偏見が根強かったAIDSチャリティーの曲で、人種や性的指向を超えた点でも画期的。Elton Johnの朗々たる声、Stevie Wonderのハーモニカ、Gladys Knightのソウルが見事に結束をみた名曲。他にもBurt Bacharachの美しい曲が揃い、その中でもChaka Khanが歌う”Stronger Than Before”をDionneがカバーしたのは聴きどころ。

この後、アルバムタイトルにはFriends Can Be LoversやMy Friends & Meなどがあるが、friendsというのはDionne Warwickのひとつのキーワードであるように感じる。

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