マンハッタン少年日記 (★★★☆☆ 星3つ) 病めるアメリカを地で行く著者の、13歳~16歳の日記。ビートニク世代には受けたようだが、文体には美しさを感じなかった。それでは内容はどうかというと、これもまたハナクソのような…
投稿者: JOE
(★★★★★ 星5つ) 『叶えられた祈り』(書籍レビュー参照)執筆中に社交界から総すかんを食らい、アルコール中毒で死んだカポーティ。あの誰からも愛されない性格の萌芽、そしてその「異常な」増大がうまく描かれている。 観なが…
夜の樹 (★★★★☆ 星4つ) 「世の中には人を不愉快にさせるのが得意な人間がいる。そしてその類の人間が才能を持つと一番厄介なことになる。」と↓の『叶えられた祈り』のレビューで書いた。その印象はそのままに、様々な破滅を描…
ペスト (★★★★★ 星5つ) 書いてあることがごくまっとうなせいか、重い舞台設定で起伏のある構成なのに、さらりと 読めてしまう。長さを感じさせない。 凄惨で無情な光景のはずなのに、アルジェリアのエキゾチックさからか、ど…
麻薬書簡 再現版 (アレン・ギンズバーグ共著) (★★★☆☆ 星3つ) 「書簡」というタイトルだが、中身は実体験に題材をとった小説的読み物。書簡そのままではなく、どうやら推敲もなされているらしい。これをどのような書物に分…
麻薬書簡 再現版 (ウィリアム・バロウズ共著) (★★★☆☆ 星3つ) ウィリアム・バロウズを参照
燃えるスカートの少女 (★★★★★ 星5つ) 極めて現代アメリカ的な舞台で描かれる日常短編集と思って読むと、その設定の非現実的な様にめまいがする。どの話もシュールな設定で、童話、それもちょっと残酷な童話を読んでいるようだ…
吉村 昭(著) (★★★★★ 星5つ) 関東大震災について、徹底的に史実にこだわってレポートした本。興味深いのは、震災前に、東京に大地震がくるのかどうかをめぐって鋭く対立した東京帝国大学の2人の地震学者のことから叙述して…
よしもとばなな(著) (★★★★★ 星5つ) 個人的にも時々夢日記をつけているので、自分と同じく鮮明にストーリーの入り組んだ夢を見るよしもとばななの話は興味深かった。 いつものヘタウマ調の、しかし綿密に練られた言葉の数々…
なんくるない (★★★★☆ 星4つ) 本人も解説で言っているように、観光客の目でみた沖縄を書いた小説短篇集なのだが、沖縄と聞いて沖縄に住んでいない人が思い浮かべるような一般的なイメージにほぼ沿った舞台設定になっている。 …