ブックレビュー ジム・キャロル

マンハッタン少年日記


(★★★☆☆ 星3つ)

病めるアメリカを地で行く著者の、13歳~16歳の日記。ビートニク世代には受けたようだが、文体には美しさを感じなかった。それでは内容はどうかというと、これもまたハナクソのようなガキのハナクソな毎日。ドラッグ・セックス・窃盗・強盗・薬物依存・死ぬ人。これが芸術として高名を博するのだから、どうかしている。

ただ、こういう病理があってもこれを事実として書かない人が多かった中、60年代の狂っている過去をつまびらかにし、いかにしてジャンキーが安易に作り出されるかという実態を著した、という史実的価値はあるかもしれない。日記を小説として切り出して世に放り出してしまった体裁であるから、小説としての読後感はよくないが、こういう暮らしをしていた人間が実際にいたという事実を知る必要はあると思う。

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