(★★★★★ 星5つ)
京都 三条 やま平は懐石とフランス料理のフュージョンの店。烏丸御池駅から徒歩10分の所に町屋造りの店を構える。今回、急な京都旅行が決まって予約し、パートナーと行く予定であったのが、パートナー不調のため急遽和歌山在住の旧友を呼び出し、2人で訪れた。
周辺には洒落た店が立ち並ぶ、しかし静かな一角。がらりと戸を開けて入ると、いかにも京都といった風情の和風カウンターがある。予約したのは個室で、奥の和室へ通される。和室だがテーブルと椅子席で、静かな佇まいの中、コーススタート。
パートナーと行くのであれば例によってシャンパーニュをボトルで頼むところだったが、同行の友人は酒を飲まず、ワインリストにハーフボトルはないので、ノンアルコールのお茶のペアリングを頼んだ。
奥の個室なので、料理の様子を見ることは叶わなかったが、見たところこの日客は我々だけだったので、それであればカウンターで楽しむのも手ではあった。まあしかし、旧友とは個人的な話も色々したので、個室で正解だったか。
料理のペースはスムーズ。料理の説明は明快。個室の扉は閉められているが、必要であればボタンで呼び出すので、不便はなし。日仏のバランスは、メニューの仕立てとしては半分ずつ。しかし、雰囲気といい、盆上に展開される形といい、和風がやや勝る感じだったが、旅情も伴い、良い印象。京都らしく、素材の味を活かした料理で、凝るところは凝っているが、あまりいじりすぎていないのも好印象。いじりすぎてはいないが、旬の筍の焼き具合といい、ヴィヤンドの火入れ具合といい、仕事は丁寧でこれまた好感。
この旅行で初日にはお茶屋で会席料理だったが、料理にそう驚きはなく、この2日目の食事の方がやはり「本気の料理」という感じがして、驚きがあった。パートナーと来たかったと思ったが、急な呼び出しに快く応じてくれた友人には感謝。キャンセルせずに行って良かった。