序
急遽4月3日~5日にかけて旅行に行ってきた。この旅行は本来パートナー父母が行くはずでパックツアーを予約していたのだが、直前にパートナー母が体調を崩して行けなくなり、キャンセルするとキャンセル料がかかってもったいないということで、代わりに行くことを旅程の2日前に打診されて決まった。現地滞在ホテル集合・解散の形式。
品川を朝9時過ぎに新幹線で出発。スーツケースを持って満員電車に乗るのはなかなかのハードミッションだったが、新幹線に乗ってしまえば後は楽。新幹線の車中も、京都駅も外国人観光客でいっぱい。完全にコロナは過去のものになったと実感するとともに、日本は貧しくなり、日本観光は外国人客のものになったのだなと実感。


京都駅に着くと、ここは新幹線の車中にも増して外国人客の比率が高く、日本人観光客は見た目1割台ほど。昼食は駅前の食堂街を備えた地下のモールで軽く。どこの店も12時前にして客が列をなしていたので、比較的人の少なかった伊勢料理の店で。

ホテル
昼食を終えてホテルへ。地図上は地下鉄の駅から比較的近くに見え、雨でタクシーが拾いにくいと思われたので地下鉄を使ったのだが、最寄り駅からは徒歩約10分とややあった。投宿先は京都ブライトンホテル。今や超高級ホテルが次々オープンしている京都にあっては中堅ポジションになったが、場所は市内の中心にあり、便利で、サービスは安定している。


部屋はラグジュアリーツイン。2泊するには十分。
まずは荷物を預けて午後2時の集合時間までロビーのラウンジで一服。

岡崎さくら回廊十石舟めぐり
時間になり集合し、ツアーがスタート。まずは琵琶湖疏水を船で行き、ほとりの桜を眺める「岡崎さくら回廊十石舟めぐり」へジャンボハイヤーで移動。あいにくの雨で寒く、ひょっとして傘をさしながらの乗船でハードかと思ったが、比較的庇の深い屋根付きの船で、ちゃんとリクリエーションとして楽しめた。
ただ、今年は3月に寒い日が続いたこともあって、4月上旬というのに蕾も固い木も多く、咲き具合はまばら。それでも普段しない経験だし、乗ってよかったと思う。帰りには東山を望むと雲霞がかかっていたのもまた一興。
都をどり百五十回源氏物語舞扇
そこから移動し、祇園甲部歌舞練場へ。今回の目玉の一つ、都をどりを鑑賞に。明治5年に初演して以来、ちょうど150回目の記念すべき回で、貴重な体験。いくつか種類のあるチケットのうち、茶券付一等観覧券だったので、開演前にお茶がふるまわれる。お茶席は撮影禁止。演舞も撮影禁止。
伝統芸能ということで、実は行く前に鑑賞中寝てしまわないかと危惧していた。が、実際は大変興味深く、むしろ一瞬たりとも目が離せないほどだった。予想外にダイナミックだし、もちろん繊細な表現は美しい。フォーメーションの豊かさ、本来煽情的なはずの場面を象徴的に抑えたシンボリックな表現に留めることの奥ゆかしさ、四季の表現の豊かさ、意外なほど現代的な照明効果など、表現の幅が大きく、寝るどころではなかった。レンタルのガイドイヤホンを装着しながら鑑賞したのだが、これは理解に大変役立った。
(次ページへ)
ページ: 1 2