音楽レビュー Tony Bennett

(★★★★★ 星5つ)
(★★★★★ 星5つ)

※Tony BennettについてはTony Bennett & Lady Gagaも参照

Duets II (2011)


(★★★★★ 星5つ)

Tony Bennettが何人たるかと前作のすごさは下記の”Duets: An American Classic”を参照してもらうとして、これはなんと満85歳にして企画されたデュエットアルバムの第2弾。ビルボードトップ200初登場第1位でのチャートインは、彼のキャリアでも初のことだとか。1作目の成功に気を良くしての2匹目のどじょうか、とナメてかかると完全にノックアウトされる。

共演はさらにジャンルも様々に豪華なメンバーになったが、85歳の「伝統的な」エンターテイナーがこのメンバーと演るかと、驚きしかり。Sheryl Crow、Faith Hill、Queen Latifahに今年(2011年)早逝したAmy Winehouse、などなど。そして1曲目はLady Gaga。K.D. Langは気に入られたのだろう、本作にも続いて登場。音楽の出来が珠玉という本来の要素の他に、エンターテインメントは楽しく、自由で、差別がなく、心を豊かにするもの、という姿勢を読み取れて、その主張が心地よく、聴いて幸せな気分に陶然となる。

Superheavyの豪華さに圧倒されて、今年のベストアルバムはSuperheavyだなと思っていたが、このアルバムには脱帽だ。

Duets: An American Classic (2006)


(★★★★★ 星5つ)

Tony Bennettはアメリカンエンターテインメントの創生期から活躍する生粋のエンターテイナー。といっても馴染みのあるのは若くても50代以降ではないだろうか。俺も恥ずかしながら、「誰だっけな、名前は聞いたことがあるような?」と思って、このアルバムを聴き始めた。

聴く気になったのは、まずYouTubeで次作に収録されたLady Gagaとのデュエットを見て、調べるとそのアルバムは企画として2作目で、前作(これ)があるのだと知ったからだが、まずその顔ぶれが面白い。全部の名はここでは挙げないが、Barbra StreisandにElton JohnにK.D. LangにGeorge Michael。もう、ゲイにとってはガツンガツン来る顔ぶれ。

音楽はしっとりと正統派ながら、そんなラインナップで自分のアルバムを作ってしまうTony Bennett、もう高齢のようだが、と調べると、このアルバム発表は彼の満80歳を記念してリリースされたものだと! しかし声は朗々としていて、高齢者にありがちな、ビブラートが音程を超えることもない。もう感服しっぱなしで聴いていて、このアルバム唯一のソロ曲が流れた。”I Left My Heart In San Francisco”、邦題は『霧のサンフランシスコ』。ああ、この人かと膝を打った。そして、これだけのバリエーションを見せながら、共演アーティストの総徒花的散漫さは微塵も見せず、すべてがTony Bennett色にまとまっていることに納得した。なんともすごいアルバムだ。

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