音楽レビュー Jason Donovan

Sign Of Your Love (2012)


(★★★☆☆ 星3つ)

Jason Donovanと聞いてどれくらいの人が即座に「ああこの人」と思い出せるだろうか。Kylie Minogueのファンなら、”Especially For You”でのデュエットあの人、といえば分かるかもしれない。Jason Donovanは80年代にそのキャリアを輝かしいスタートで始めたようだが、どうも印象に残らなかった。オーストラリアン・ローカルスターだったからとも言える。
少し調べたところによると、その後90年代半ばにはドラッグに依存し、回復に努力を要したらしい。また、Kylie Minogueがゲイを味方につけて華々しくカムバックしたのとは対照的に、Jason Donovanはゲイだと噂を立てられたメディアを提訴、勝訴はしたもののそれをホモフォビックなアクションと受け取られてしまい、そのこともキャリアにとっては逆風だったとか。

さて、2012年の今になっての新作だが、これはシナトラやフィッツジェラルドといった往年のエンターテイナーの曲をビッグバンドをバックに歌うというもので、いささか年寄り趣味。どうしてもKylie Minogueが引き合いに出されるのは本人も不本意かもしれないが、Kylie Minogueがいつまでも若々しく美しく、音楽も現代のクラブシーン向けにダンサブルなものが多いのに比べて、どうもジャケット写真とともに、経年劣化を感じてしまう。
本人がその路線で満足ならそれでもいいかと思うのだが、こういうのをするのは、もっと高齢になってからでもいい気がする。音にも声にも文句はないのだが、内容が退屈。

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