映画レビュー アンフレンデッド (Unfriended)



(★★★☆☆ 星3つ)




フッテージ物といっていいだろう。全編スクリーンショットと、ビデオチャット画面で構成される。そのため、やや画素数に難あり。家庭のテレビやPC/タブレットで観るにはいいかもしれない。

フッテージ物は得てして見にくいが、人の打ったテキストや画面スクロールを追うのは疲れる。が、そこがリアリティーということなのだろう。一文字一文字打たれていくのを観ると飽きてしまうことを考慮してか、テキストがパパっと表示されるところは多少観客に配慮している。(考えて打ち直すなどの演出はあるものの)

暴かれていく実態と、その懲罰としての残酷を追うスピード感や、その暴露具合ははいいとして、結局どうやって死んだのかがきちんと画面に描き出しきれていないところがあるのは、リアリティを感じさせるところに振れすぎ。エンターテインメントとしてはもっとバッチリ映さないとダメなのではと思わせる。そして最後のシーンはジャパニーズホラーの怨恨物を思わせるが、もう少し気の利いたエンディングも考えられたのではと思う。

とケチをつけたが、全般にはテンポもよく、ああこういうことやってそうだなというSNSやチャットの展開は、新時代を感じさせる。しかし、個人的に怖くはなかったというのが玉に瑕というか、そもそもホラーが怖くなくてどうするか、という点が残念。