映画レビュー デッドコースター (Final Destination 2)



(★★★★☆ 星4つ)
『ファイナル・デスティネーション』(本サイトレビュー未掲載)の続編。原題は”Final Destination 2″。原題の方が分かりやすくて良かった気がする。
飛行機事故を予知した人物達が、事故からは逃れられたものの、違う形での死の連鎖に晒されるという物語の続編で、事故のサインを幻視するのが特徴。ホラー映画で事故死が出てくる場合は、その死に方と事件の起こるテンポが映画には期待されるところだが、これはそのいずれも良く出来ている。いわゆる「ピタゴラスイッチ」(ルーブ・ゴールドバーグ・マシン、またはヒス・ロビンソン・デバイスと呼ばれるようだ)的な展開は、『オーメン』がホラー映画では元祖と思われるが、事象の連鎖がスピード感と興味深さを演出している。

時にユーモラスでさえあるその展開は、ホラー映画が続編になった時にはよくありがちだが、笑えるような展開とシリアスさとのバランスが絶妙。そしてストーリー的にもよく練られているので、飽きさせない。その辺は、続編になると緊張感が殺がれがちなホラー映画の中で異彩を放っている。

そうは言っても「馬鹿なアメリカ人」として描かれるタイプの典型な人間がたくさん現れたり、俗にすぎるものではあるので、星5つという訳には行かない。が、ホラーにエンターテインメント性を期待する人には観た満足感を充分に与えてくれるので星4つ。エンディングシーンの馬鹿馬鹿しさも、そういう意味では◎。(2015/10/27 記)