For Sentimental Reasons (2012)
(★★★☆☆ 星3つ)
Jaki Grahamは10何年ぶりに聴くのだが、これはまさかのジャズアルバム。Jaki Grahamといえば”Breaking Away”やChaka Khanの”Ain’t Nobody”のカバーで知られるポップダンスチューンを得意とする人と思っていただけに、こういう形でしばらくぶりの音楽を聴くとは思わなかった。
スタンダードジャズのナンバーが並ぶが、声は健在。やはりどこかポップな声質で、素直なアレンジであることとも相まって聴きやすい。どこかBrenda Russellのような趣も感じられる。ジャズアルバムとしては少し食い足りない感じもするが、ポップな持ち味の中でうまく仕上げていると思う。ただ、あまりに軽かったので「そうか、これがしたかったのか!」という説得力には今ひとつ届かず、何故ジャズをすることにしたのか?という疑問は、聴き終わっても解けなかった。新しいダンス・ポップが聴きたい。(2012/10/30 記)