映画レビュー パーティー・モンスター (Party Monster)


(★★★★☆ 星4つ)

80年代NYのクラブ文化の立役者となったマイケル・アリグの、実話に基づいた盛衰を描く映画。大抵の映画でダサダサに陥るクラブシーンの映像化という点では、本作は合格点。コスチュームデザインと、ちりばめられたクラブチューン選択が成功に寄与している。また、マイケル・アリグと共にこの物語で基調をなす、アリグの指南者たるジェームス・セント・ジェームスを演じるセス・グリーンの演技もよい。

この映画で見るべき点は2つ。1つは、NY(に限らないが)クラブシーンはゲイが創造し、牽引してきたというその様を、映像を通じて擬似追体験すること。もう1つは、50年代には既に蔓延していたドラッグ依存者のみっともなく常軌を逸した精神崩壊である。ここでゲイ=ドラッグと結びつけるのは正解ではないが。ドラッグの、抜けようとして自力更生できた者は一人もいない人間崩壊に至らしめる悲惨さ・クレイジーさや、レコードのようにスピンしてゆくクラブカルチャーの黎明期を知るには、この映画は格好の素材だ。

しかし、唯一目も当てられない点が、本作にはある。他ならぬアリグを演じるマコーレー・カルキンの、クソッタレな下手っぴさだ。まるでなっていない。クールを装うクラブキッドを演じるのなら能面面で通せばよいというものではない。また、彼の演技は全くもって「ゲイ」でない。本物のゲイはカルキンの頭とセンスの悪い演技に吐き気をもよおすだろう。落ち目の元子役が「キワモノ」役で汚名挽回を図ろうというのなら、もっとコマシな演技の片鱗でも見せなければ到底だめだ。
しかし、カルキンの演技のひどさをおいても、『54』や『ベルベットゴールドマイン』のようなextremeな世界が好きなら、本作は見る価値があるだろう。

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