シャンパーニュレビュー Christian Etienne Cuvée Prestige Brut


メジャーなメゾンの物は安定していて安心できるが、世にはせっかく色々なシャンパーニュがあるのだから、新しい発見をしたい。そこで、レコルタン・マニピュラン(自社畑のぶどうで醸造する造り手)のシャンパーニュをいくつか買って、順番に試していっている。今回はこれ。

Christian Etienne Cuvée Prestige Brut
Christian Etienne Cuvée Prestige Brut

Christian Etienne Cuvée Prestige Brut(クリスチャン・エティエンヌ キュヴェ・プレステージ・ブリュット)は、Meureville(ムールヴィル)に畑を持つ1970年に設立されたメゾンChristian Etienneの上級キュヴェ。カーヴを設ける時、なんと自分で手掘りしたとか。ピノ・ノワールを主体にした造り手とのことだが、このキュヴェ・プレステージのセパージュ(使用されるぶどう品種の割合)は、ピノ・ノワールとシャルドネが5割ずつ。小さなメゾンのこれは、年間500ケースのみの製造とか。

エチケットは独特の盾形。
エチケットは独特の盾形。

開栓してグラスに注ぐと、さっと泡が弾ける。ピノ・ノワールが売りの造り手と聞いていたので、色もピノ・ノワールらしい色なのかと予想していたら、緑がかった淡い麦わら色で、まるでブラン・ド・ブランのようだ。

注ぎ始めは泡が厚いがすぐ弾ける。
注ぎ始めは泡が厚いがすぐ弾ける。
色は淡い。
色は淡い。

正確な熟成期間は分からないのだが、味わいはフレッシュで、かっちりした酸。レモンピールやグレープフルーツのような柑橘でも酸味に振れた方の香りがし、それでいて厳しい飲み口ではなく、品が良い。ドサージュ(澱抜き後のリキュールによる補糖)は、多すぎず少なすぎずといったところだろうか。

後半、やや風味が痩せるところがあったが、基本の味わいが爽やかなので、飲みにくいところはなし。コストパフォーマンスの高いシャンパンだと思う。