ブックレビュー 遠藤周作

ブックレビュー 遠藤周作『真昼の悪魔』(★★★☆☆ 星3つ)

真昼の悪魔 (★★★☆☆ 星3つ) 下記の『沈黙』や『海と毒薬』に比べると、かなり俗っぽい。心の乾き(渇望ではなく『干からびた』無関心)を理由に残酷をやってのける女医と、それを追う入院患者、対峙しようとする神父が病院の闇…

ブックレビュー 武田泰淳

ひかりごけ (★★★☆☆ 星3つ) 有名なひかりごけ事件にモチーフをとった表題作の他、『流人島にて』『異形の者』『海肌の匂い』の4篇から成る。少数派の社会、閉鎖空間の中のいわば部分法理を、人間の生理とともに描き出す。 4…

ブックレビュー 大岡昇平

レイテ戦記(上)(中)(下) (★★★★★ 星5つ) (★★★★★ 星5つ) (★★★★★ 星5つ) 事実が圧倒する重さなだけに、心して読書にあたった。これほど読書するのに決意の要る本もないだろう。戦記と題しているだけに…