音楽レビュー Pet Shop Boys

Format (2012)


(★★☆☆☆ 星2つ)

煮え切らないゲイ的立場と(うやむやにしておいたのにJimmy Sommervilleなどからアウティングを受けやむにやまれず押し出されところてん的カミングアウトをしたボーカルのNeil Tennantに対して、Chris Loweは未だ曖昧。しかし猿山の猿は自分から猿とは言わなくても猿である)、洗練しきれないエレクトロサウンド(むしろキッチュなのが売りか?)で、聴いてきていながら愛聴するに至らなかったPet Shop Boys。これはそんなバイ・カルチャー的な彼らの1996年から2009までのB面曲を集めた日陰者集大成コンピレーションアルバム。

なぜこんなにシニカルな言い方をするかというと、そうしたホモフォビックな態度で自分たちを社会に忍び込ませていこうという彼らのせせこましい了見が、どうも俺の好みとは相容れないからだ。

ひるがえって音楽だが、彼ら独自の世界があるのは認める。一聴してPSBと分かるボーカルスタイル、シンセ・テクノ大好き系ファンを満足させるビコビコエレクトロサウンド。ヒットも飛ばしてもはやUKでは大御所的存在である彼らだからこそ、その集積が社会において何をなしたのかをコンピレーションを聴きながら考えるに、やはりその「隠花植物」的世界に、大きなフラストレーションを感じる。

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