音楽レビュー Leona Lewis


Glassheart (2012)


(★★★☆☆ 星3つ)

歌は上手いし声も爽やかで、ポップとしていわば王道。それでいてダンサブルでエモーショナルなR&Bっぽいものも感じさせる。彼女はガイアナ出身の父親と白人の母親との間に生まれたのだとかで、たしかにブラックミュージックとポップのいいとこどりだ。

そのポップな感じが少し上品すぎて、派手目でないと華がないとみなされる弱肉強食の音楽界にあっては影が薄くなるのではないかとも危惧する。
実際、歌い方はさらっとしていて、高音でファルセットに流したり、引っ張るかとおもいきやあっさりしたフレーズ扱いをしたりしていて、もっとぐいぐいきてほしい感じはする。が、そのあたりも含めて彼女の個性なのだろう。アルバムの曲構成も少しおとなしめなのと、ライブ盤のCollideという曲の音質がイマイチなのが気にかかった。

UK出身でヒットチャートを世界的に賑わせる女性歌手は最近少ないから、がんばってほしいものだ。