音楽レビュー Lisa Stansfield


Seven (2014)


(★★★★☆ 星4つ)

7作目のスタジオアルバムゆえSevenと名付けられているこれ、ブランクがあって久しいなと思ったら、前作のMomentからもう10年経っていた。昔から特にリミックスを愛聴しているが、このサイトでは取り上げていない。

さて、久しぶりだが音は一聴してLisa Stansfieldと分かる特徴的なもの。もともとタイムレスな魅力があっただけに、2014年になってもサウンドアプローチは基本的に変わらない。ソングライティングの手腕はさすがで、変わる必要がない、というべきか、手慣れた印象で、そこから抜け出すかどうかはおそらく彼女自身自問したことだろう。

変わったところでは、声の出し方が若干。もともとファルセット手前の中声の出し方に少し癖のある人だったが、意図的に潰すような声を多用するようになった。不快ではないが、シンガーとしてはどう維持していくか難しいところだろうな、と思う。

いまひとつ決め手に欠ける印象だが、それでもこのアルバムは彼女の過去のアルバム同様、心地良い。ここ最近、繰り返し聴くアルバムの一つだ。そして、ひょっとしてここからシングルカットLisa Stansfieldが出て、リミックスがまたハウスチャートを賑わせてくれるだろうかと期待している。(2014/2/23 記)