Henri Giraud(アンリ・ジロー)を久しぶりに飲んだ。Henri Giraudといえばピノ・ノワールで有名なアイ村に本拠地を置くメゾンで、シャンパーニュ好きには外せない名メゾン。年始のお祝いに、めでたい感じがするのでロゼを選択。年末年始にはロゼを飲むことが時々ある。
ロゼシャンパーニュは、周知のようにアッサンブラージュ(赤ワインを混ぜて作る)とセニエ(黒ぶどうの果皮を浸潤させて色付けする)の2種があるが、これは前者。色合いがサーモンピンクのようなオレンジがかった色なので、セニエかと思った。セパージュ(使用されるぶどう品種の比率)としてはピノ・ノワール70%、シャルドネ22%、アイ村産のピノ・ノワールの赤ワイン8%とか。
アッサンブラージュのロゼだと、飲む前にどうしても注意深くなるというか、身構えてしまう。というのは、味が赤ワインに影響されて、シャンパーニュ独自の味わいが削がれてしまうものである場合が少なくないからだ。
しかしこれは、確かに苺や赤すぐりなどの香りとニュアンスは感じられるが、アッサンブラージュのロゼにしてはさほど赤ワインに振れてはいなくて、シャンパーニュ独自の味わいと喜びがある。
アンリ・ジローのシャンパーニュというと、個人的にはCode Noirが印象に残っていて、いつまでも泉のように沸き立つ力強い泡と芳醇でワイドな味わいが思い出されるが、このロゼも泡は勢いがよい。美しい色合いと共に、お祝い事などにはぴったりだ。
フードペアリングもさほど神経質にならなくてよいだろう。チーズムースなどはもちろん、オードブル系なら色々合わせられるだろうし、少しスパイシーな白身魚の料理にも合いそうだ。