シャンパーニュレビュー David Coutelas Cuvée Prestige


いつだったか買ってしばらくセラーに置きっぱなしになっていた物を開けた。

外が寒いのでテラスに出しておくと自然に冷える。
外が寒いのでテラスに出しておくと自然に冷える。

David Coutelas Cuvée Prestige(ダヴィド・クートラ キュヴェ・プレステージ)は、モエ・エ・シャンドン、ポメリーなどにタイユ(二番搾りの果汁)を販売している造り手が、キュヴェ(一番搾り)を使って自ら仕込むシャンパーニュ。メゾンは有名メゾンが多く拠点とするエペルネの近郊にあるのだとか。

David Coutelasでは、ワインをブルゴーニュの木樽で熟成させるのだとか。面白いのは、この造り手はノンヴィンテージのこれと、もう1つのミレジメ(単一年作)と、ロゼの3つしか造っていないこと。そして、Cuvée PrestigeもNVながら5年の長期熟成と、デゴルジュマン(澱抜き)後にも蔵元のカーヴで4~6ヶ月寝かせてから出荷されるのも特徴。ドサージュはこのロットの場合、9g/l。セパージュ(使用されるぶどう品種の割合)は、シャルドネ59%、ピノ・ノワール26%、ピノ・ムニエ15%とか。

ボトルは太いタイプ。エチケットはメタリックでシンプル。
ボトルは太いタイプ。エチケットはメタリックでシンプル。

木樽熟成らしい、マールのような香りがする。酸はくっきりしているが強すぎはしない。サンザシ、蜂蜜、黄桃の香り。ダイナミックな部類だが、ダイナミックから連想する代表格Bollingerとは違う。Alfred Gratienのような感じ。

香りからすると飲み口は重いのかと思いきや、これがスムーズ。ああ、いいね、いいねと言っているうちにするするなくなってしまう。長期熟成のシャンパーニュは、やはりどこか違う。月日のなせる業か。

色は淡め。飲み始めると何故かフレブル雑誌を読み始めるパートナーじょにお。
色は淡め。飲み始めると何故かフレブル雑誌を読み始めるパートナーじょにお。

軽やかとか華やかだけではない味わいを求めるなら、この1本は選んで正解。