音楽レビュー Chrisette Michele

音楽レビュー Chrisette Michele

Out Of Control (2018)


(★★★★☆ 星4つ)
前作が自分の趣味にどうにも合わず、「今後聴くことはないだろう」と書いたにもかかわらず、前々作の”Better”の出来が忘れられず、今年の作を聞いてみた。そうしたら、いいではないか!

オーガニックソウル系の音になっているが、ちょっと気になる発声のクセも全体としては抑え気味で、しかし独自世界を築くことに成功している。しっとり聴かせるところはしっとりと、ソウルフルに歌い上げるところはソウルフルにと、緩急効かせていて、ブラックミュージックファンを満足させる作り。

アルバムごとに振り幅が大きく、よく言えば守備範囲が広く、悪く言えば作風が定まらず一定しなかった彼女だが、これは本質的な力を知れる良盤。(2018/5/12 記)

Milestone (2016)


(★☆☆☆☆ 星1つ)




トレンドの音作りに色気を示して見事に失敗している。せっかくの前作の好印象が台無し。意味のない歌詞、クリエイティビティーが感じられず聴きどころのないボーカル、スカスカの音。自分がこうありたいというスタイルはないのだろうか? 何一つ魅力や進歩が見いだせない。
この人はフィーチャーアーティストとしてその時々にちらりと使われている位の方がいい気がする。そして、そうしたフィーチャリングとして以外に今後聴くことはないだろう。(2016/6/14 記)

Better (2013)


(★★★★☆ 星4つ)




Chrisette Micheleのデビューアルバム”I Am”は声の出し方が好みでなく、レビューをここに書かなかった。しかしその後、Eric Benétのアルバム”Lost In Time”でフィーチャーされていて、いいなと思い、順調にアルバムを出していて4作目となるこのアルバムであらためて聴き返してみた。

アルバムタイトルに示されているとおり、よりよくなっている。歌い方はよりナチュラルになり、力いっぱい歌うところでも下品に陥らず声のコントロールが効いているし、中声域も大事にされている。音作りに恣意的なところはなく、妙に個性を演出しようとするでもなければ流行りすぎの音でもない。総じていうと、最初聴いた時にはピンとこなかったのが、繰り返し聴くとブラックミュージックファンを満足させる音になっている。玄人好みといってもいいかもしれない。

おそらくメジャーで派手な存在にはならないだろうが、ここ数年のつまらないミュージックチャートから抜け出したい人にとっては、Chrisette Micheleのこのアルバムはお勧めの選択。(2013/10/15 記)

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