シャンパーニュレビュー Richard Cheurlin Brut Carte Noire


Christian Etienne Cuvée Prestige Brutに続き、今回もレコルタン・マニピュラン(自社畑のぶどうで醸造する造り手)のシャンパーニュ。

Richard Cheurlin Brut Carte Noire
Richard Cheurlin Brut Carte Noire

Richard Cheurlin Brut Carte Noire(リシャール・シュルラン ブリュット・カルト・ノワール)は、オーブ県の造り手Richard Cheurlinの醸すシャンパーニュのスタンダードキュヴェ。Richard Cheurlinでは、ぶどう畑の畝ごとに異なる醸造、リュミアージュ(発酵中の澱を瓶口に集めるために瓶を回転させること)を手で行うなど、丁寧な造りをしているとのこと。Brut Carte Noireのセパージュはピノ・ノワール7割、シャルドネ3割。マルヌやコート・ド・ブランに比べて石灰質が少ない土壌で、シャルドネよりもピノ・ノワールが主力になるのだとか。

エチケット。
エチケット。

色は淡い。泡立ちはピノ・ノワール主体の力強さがある。輪郭のかっちりした酸を感じるが、奥行きもあって味わい深い。柑橘類や白い花の品のある香り。品があるが同時にどこか力強さもあるので、合わせる食べ物も幅広く選べそう。ちょっとした前菜程度なら肉でも大丈夫。

今回はパルミジャーノ・レッジャーノ、シャーロップシャー・ブルー、鴨のスモークと合わせた。
今回はパルミジャーノ・レッジャーノ、シャーロップシャー・ブルー、鴨のスモークと合わせた。

面白かったのはミュズレ。こんなのなのだ。

鮮烈でポップなミュズレ。
鮮烈でポップなミュズレ。

裏面にはアートコレクションとストリートアートの表記。

ストリートアートの表記。
ストリートアートの表記。

この図柄と来ればもちろんキース・ヘリングだろうが、これがミュズレに採用された経緯は情報がなかった。クラシックな佇まいのエチケットからするとこのミュズレが出てきたのはちょっとしたサプライズだ。

香りは刻々と変わる。はちみつのようなニュアンスが出てきたり、わずかに動物っぽい香りもしたりする。しかし最後まで品の良さは保たれていて好印象。もう一度出会いたいシャンパーニュだ。