Junto (2014)
(★★★★★ 星5つ)
2009年にBasement Jaxxは”Scars”に続くアルバム”Zephyr”をリリースしているが、”Scars”があまりに難解だったので、”Zephyr”はスキップしてしまった。そして久しぶりに恐る恐るこのアルバムを聴いてみたら、ほっとする位に王道のHouse。そして「ああ、Basement Jaxxだなあ」と思える、どこか温かみがありながらズイズイと押してゆくグルーヴが心地よい。
Basement JaxxはUKだけでなく、どこかヨーロッパ全土に渡るコスモポリタンな印象のする音が個人的に好みなのだが、ここでもそれは存分に楽しむことができる。そのせいか、デラックスバージョンに入っているContinuous MixではタイトルのJuntoを「ジュント」ではなく「フント」と呼んでいる。このContinuous Mixも、Basement Jaxxの世界を存分に堪能できる内容。いずれにせよ、ノリのいいBasement Jaxxが帰ってきて嬉しい。(2014/9/6 記)
Scars (2009)
(★★☆☆☆ 星2つ)
“Miracles Keep On Playin'”や”Red Alert”などのキャッチーなヒット曲のイメージで聴くと、あまりの難しさに「うーん…」となってしまう。Houseユニットと思っていたが、それでいいものかどうか。音の構成要素としては、Basement Jaxxとしてのアイデンティティは感じるが、音楽のスタイルはまるで違う。難解で、全般的に言って、乗れるものではない。「うーん…」と考えているうちにアルバムを聴き終えてしまう。
ハウスミュージックは、細かなジャンル分けがその中であろうとも、いまや金太郎飴状態だが、これはそこからの脱却として意味はあると思う。思うが、あまりに難しいのだ。