去年を振り返ってみて、記憶に鮮明な物事をピックアップ。
震災や原発事故
これらについては言うまでもないだろう。あの日の混乱、続く心配と、すべての人が心労をつのらせた出来事。今こうして、まるで何もなかったかのように日常を送り、優雅でさえあるのは、単純に偶然災難を免れたから、だけでしかない。身近な人を失い、家を失い、住んでいた所に帰れもしない人々に、これからも心寄せていきたい。
これらについてはあまりにも重く、思うところも多々あって、これから書く軽い事々と並列でというのも不釣合なので書かないが、少なくとも冒頭に↑だけのことは、今年の最大事として触れておこうと思う。
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個人的な出来事
- じょにおカミングアウト ・・・ じょにおのことは自分自身のこと。じょにおが、人生を新たに開拓して、実家との関係も大切にしつつ、俺とのパートナーシップを更に前に進めるアクションをしたのは、とても喜ばしい。
- インド出張 ・・・ 人生初インド。でもインドの本質には触れられなかった感じだった。仏教やヨガ発祥の地として、そして最近勃興する国として、インドのことは気になるが下痢は怖いという俺に(笑)、インドがちらっとにおいを嗅がせてくれた感じ。
- レインボーマーチ札幌 ・・・ 5年ぶりに参加。天気は生憎だったけど、やっぱりパレードはいい!
↑ニューデリーの道路の様子。帰る時に空港へ向かうハイヤーの中から。BGMはハイヤーでかかっていたもの。
そして、いろんな物のベストだが、ここは自分のページなので、今年発表されたものに限らず、今年体験した物にしようと思う。
2011年ベスト音楽 R&B/Soul
(↑画像はクリックでレビューページへ)Sade “The Ultimate Collection”はベスト盤。Sadeの曲はほとんどすべてを今までに聴いているので、これはこのアルバム企画のみで収録されている曲が肝。今年はR&B/Soul全般については、大人の音楽が少なかったように思うので、ベスト盤ながらこれをチョイス。
2011年ベスト音楽 Jazz
(↑画像はクリックでレビューページへ)Tony Bennett “Duets II”を一番に薦める。Lady Gagaとデュエットだとか、故Amy Winehouseもフィーチャーされてるとか、話題に事欠かないが、何といっても御年85歳記念での朗々たる歌いっぷりには敬服。レビューのカテゴリーではPop/Rock/Othersに分類したけど、ジャズ的なアルバム。
2011年ベスト音楽 House/Trance
レビューページにはアルバムだけを書いているが、ハウスはリミックスシングルの方を良く聴いている。そして今年のベストは↑のKylie Minogue “Put Your Hands Up”。曲的にはこれの前のシングル”Get Outta My Way”の方が好きだったが、この”Put Your Hands Up”はリミックスが豊富なのと、その中にPWL時代を彷彿とさせる音作りのリミックスがあって良かったので、これを推す。
Kylieといえば、今年4月の20年ぶりの来日公演、あれは文句なくベストライブだった。 4月下旬といえば、まだ震災の余波も収まらず、混乱しているさなか。来日をプロモーションでさえキャンセルするアーティストや映画俳優がたくさんいた中、ライブを敢行したKylieはすごかった。そしてライブでは震災のことも原発のことも一言も言わず、チャリティーソングを残していった姿勢もすごかった。今月出たDVDは必見。
2011年ベスト音楽 Rock/Pop
(↑画像はクリックでレビューページへ)Superheavyの”Superheavy”をベストに選んだ。構成メンバーはMick Jagger、元EurythmicsのDave Stewart、Joss Stone、A.R.Rahman(映画『スラムドッグ・ミリオネア』や『ムトゥ 踊るマハラジャ』の音楽を手がけた作曲家)、Damian Marley(Bob Marleyの息子)。すごい人を集めて音楽を演るというのはもはや企画としては当たり前だけど、これだけボーダーレスにフリーな音作りをしているのは少ない。そして、果敢に新しいクリエーションに挑む姿勢がいい。
2011年ベスト書籍
(↑画像はクリックでレビューページへ)インド人女性作家ジュンパ・ラヒリの『停電の夜に』が今年読んだベスト。日常のシーンに徹していて、恣意的なドラマを描き出しているわけではないのに、印象深い。数々の短編が、読んだ後にしみじみいいと思える一冊。ここには作家として・人間としての良心がある。
ベストレストラン
(↑画像はクリックでレビューページへ) Cuisine [s] Michel Troisgros(キュイジーヌ[s] ミッシェル・トロワグロ)。アートのような、しかし立派に料理である食の存在感、レストランとしてのホスピタリティー、洗練度、食通になお驚きを与える新鮮な喜び、そのすべてが揃ったレストラン。一度は訪れてみるべき。
ベストシャンパーニュ
ゴージャスな味のも良かったし、上品で丸みのあるもの、すっきりとした中に様々な味と香気を内包したものも印象深く、選ぶのに迷ったが、敢えて1本推すなら、Ulysse Collin Blanc de Blancs Extra Brut。基本的に、香りが複雑で味わいが豊かなのが好みなので、もしまったくおいしく感じられなかったらどうしようと不安を持ちながら飲んだら、清々しさと華やかさ、ダイナミックな香りの変化に驚きと喜びがあった。値段以上の価値があるのは確実。ちなみにじょにおのベストはやはりSalon 1997だとか。(若干30歳でその贅沢ってどうなの? 笑)
一年でいろんなのを飲んだなあ。あれ、原則月1本のはずなのに数が合わない。まあいいや。
今年はどんなものに出会えるだろうか。