9/18に行われた第15回レインボーマーチ札幌にじょにおと参加してきた。今回は行くついでに札幌・小樽グルメ紀行になったのだが、(笑)そちらは別立てにすることにして、この日記ではレインボーマーチ札幌に注視。レインボーマーチ札幌は、もう15回を数え、街を歩くパレードを通じてLGBTの社会的認知度向上を旨とするものだが、関連イベントも前後にあり、よくオーガナイズされたものになっている。東京は分裂・中止など、目も当てられない体たらくだが、それに比べるべくもなく、札幌の実行力・組織力には敬服する。
札幌には前日の9/17午前中に到着。あいにくの天候で、小雨が降ったりやんだり。
夜、テレビ塔がレインボーマーチ札幌開催記念の特別照明になるということで、見に行ってきた。これは一見の価値あり。
夜にはHOLEという前夜祭クラブイベントに行ってきた。
クラブイベントなので出足はゆっくり。酒を飲んで時間をつぶしたが、VJ替わりのBGVがまったく音と無関係な昔の歌謡アイドル?のクリップの垂れ流しやアニメで、あまりにもひどかった。あと、あれはテレビ番組やアニメの版権は大丈夫なのか? 11時過ぎにぼちぼち人が入って、最初のdrag queenショーがスタート。
ショーのクオリティーは、(大目にに見て)平均的か。このショーが終わってからの音もAKBだかなんだか、とてもじゃないが耐えられるものではなかったので、早々に退散。前に比べてずいぶん趣味がひどくなったものだ。この点はかなり残念。
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気をとり直して、翌日のパレード当日。前日から雨が降ったりやんだりで、当日は小雨。11時半に会場(札幌テレビ塔下)で参加受付があるとのことで、行ってアプライ。
昼食を摂ったら1時に列に並んで出発。集合場所に行くと、風船を配っている。風船は、例年マーチの後半に札幌の繁華街で一斉にリリースするもので、配られているが余り気味。スタッフが「余らせてもしょうがないんで持って行っちゃいませんか?」と風船を渡してきて……
時間になり、この風船の束を傘代わりに整列して出発。フロートに乗らず下を歩くのは初めてだったが、まったりとした雰囲気。フロートの音楽も列が長くなると音がこもっていて、気分的にはパレードというよりも、車道を借りきって散歩しているような。特にシュプレヒコールがあるわけでもなく、しかしみな楽しげ。
そして繁華街の中心で一斉の風船飛ばし。
これは、何度見ても感動する。飛ばした後はまたまったりと歩いてテレビ塔へ戻る。
30分ほど時間があり、雨も降って寒かったので、ちょっとコーヒーを飲んでから、プライド集会を見る。例年だと上田文雄札幌市長がスピーチをするのだが、「別件あり」とのことで、札幌市男女共同参画センターの人が市長メッセージを代読。その後、石坂わたる中野区議会議員や、坂本恭子札幌市議会議員、パレードスポンサーのGoogleからのスピーチがあった。
その後、参加者への賞(どういう基準で選んだのかよく分からず、仕込みっぽい人も)発表だの、関連イベントの紹介だのがあり、最後にはエイサーグループも登場予定だったようだが、だいぶ寒かったし、よっさんが帰阪されるとのことで、残念ながらそこまでは見なかった。
さて、集会中発表された今年の参加者は821名。(事前登録した人で、途中から自由に参加して歩いた人などは含まず)一時期は1000人を超えたものの、近年若干数が低下し、去年は700名あまりだったようだが、少し数を持ち直した。しかし、世の中の反応はどうだったのか今一つよく分からず、翌日以降のニュースをチェックしても、ウェブで見あたったのは毎日新聞(と同内容のMSNのニュース)のみ。地元テレビ局の取材は来ていたようで、前述の石坂わたる議員が歩いているところをカメラに収めていたが、それが放映されたかどうかは分からなかった。
LGBTの社会的認知度向上を目的とするには、各報道などへのプレスリリース発送やプレス対応の席を設けるなど、もしかしたらそういうこともしているのかもしれないが、少なくとも参加者の側からは見えず、もう少しニュースメディアなどへの積極的アプローチが必要と感じた。
個人的な観点では、今年は初めてじょにおと歩いた。じょにおはまだ父母へのカミングアウトなどを課題に残しているが、弟や一部の親しい人には公言していて、準備はできているようだ。ゲイパレード参加は初めてにしても、ちょっとしたそういった自分と世の中や周りの人達との関わり方について、後押しのきっかけに少しでもなったなら、このレインボーマーチ札幌への参加は、個人的には成功だったのだと思う。
あいにくの天気だったせいか、ちょっとクールな口調の日記になってしまったが、全般に楽しかったし、参加してよかった。また行きたい!そして末筆になったが、今回わざわざ関西から来て、通して一緒に行動してくれたよっさんにも感謝。