アヤラを飲んだのは久しぶりだった。シャンパーニュのオートクチュールと呼ばれ、数が少なく丁寧な造りで評判のアヤラは、好きな部類のはずなのに、繊細な印象からか、悪い言い方をすると影が薄く、何か買おうかという時に、ついつい他の候補を優先してしまう。そんな中、ノエルアラモード2025で実物を見かけて、久しぶりに飲む気になって購入。パリ在住の友人が夫婦で来宅した時に開けた。そして飲んでみると、やはりいいなと思い直し、これからはもう少し頻度を上げたいと思った。

Ayala Collection №16 Blanc de Blancs(アヤラ コレクション・ナンバー16 ブラン・ド・ブラン)は、コート・ド・ブランとモンターニュ・ド・ランスのテロワールを追求して生まれた、2016年のキュヴェ。ブラン・ド・ブランだが、アルバンヌ、ピノ・ブラン、プティ・メリエ、シャルドネと、古代種を含む白ぶどうから醸されたもので、シャルドネだけではないところに複雑味の秘密がある。僅か7357本だけ造られ、シリアルが入っていて、これは5787番。
開栓すると馥郁たる香り。柑橘の他、白い花やプラムなどが共演し、味にも奥行きがある。古代種を混合する造り方は好きなのだが、ともするともっさりしがちなところ、骨格がはっきりしていて、かつエレガントなのはさすがアヤラ。レースのように繊細で、幾重にも重なる味と香りはシャンパーニュのオートクチュールと呼ばれるにふさわしい。
ブラン・ド・ブランで力強さを表現する他のメゾンのキュヴェに対し、あくまで品よく、しかしシャンパーニュの奥深さを感じさせるこれは、飲む価値のある1本だった。当然、ゲストにも好評だった。
