うなーの予言


M7クラスの首都直下型地震が4年内に起きる確率が7割というニュースが昨日出ていた。東大地震研究所がまとめたものだそうだ。今までいろいろ予算を使いながらあの東日本大震災のかけらも予知出来なかった役立たずが7割という数字を出したところで、「首都直下型地震はいつ起きてもおかしくない」という今までさんざ語られてきた概括的な話と何ら変わる所はないというのが正直な感想。これが「9割方起こります」なら、逼迫していることとしてみんなふんどしを締め直すだろうが、「7割」というのは、結局のところ起こった時に「お前ら何も言わなかったじゃないか」と言われるのを避けるために蓋然性を訴えておく逃げ口上でしかないと思う。

予知というのが「科学的に」難しいと言われているが、上記の東大地震研究所のも、インタビューなどを見ると、震度と数を数えてなどと言っていた。それは統計学的に導き出すことで、まったく科学的ではないではないか。そんなことは東大地震研究所に限らず、膨大な金と時間を無駄に使ったその他の地震研究所も同じで、地学的に無理とか物理学的に無理とか、それで地震の数を数えるのだったら、自然科学的に観察したことを累積して蓋然性を高める方が、予知という観点ではよっぽど有益なんじゃないだろうか。すなわち、動物やら雲やら、これもまたさんざ言われている予兆の報告を見直すということだ。そして、一部の人間にもそうした予兆を感じる人はいるだろうから、それを報告してみんなが見れる共通のデータベースを作るとか。

東日本大震災の前日、俺は休みを取ってじょにおといちご狩りに行っていて、山梨にいた。よく晴れた日で、いちご狩りの後はワイナリーに立ち寄り、その後は温泉など浸かってのんびりし、東京に戻った。夜、都内で外食をして帰る時のことだ。車の中からふと空を見ると、月が出ていた。オレンジのような黄色のような色で、色ムラがあってなんとも形容しがたい月で、じょにおと「気持ちが悪いね」「何か悪いことが起こると嫌だね」と話をしていた。

その夜、寝付こうとした時。俺が突然咳き込んだ。ぜんそくのように喉がヒューヒューとなって苦しく、風邪でもないのに突然痰も出て、じょにおは本気で救急車を呼ぼうかと考えたくらいだった。30分以上それは続いた。何だったのだろう、と言いながら、眠った。

それからだ。何回か強い余震があると、前日に必ずそうした様子で咳き込んでいるのを「ねえ、ひょっとして…」とじょにおに言われて、その咳き込みと、息苦しさ、そして痰が出るのが、地震と関連しているなと気づいたのは。それから何回か、そういうことがあると「明日はちょっと揺れるかも」とmixiボイスにつぶやいておいた。mixiで繋がっている友人の何人かは覚えていることだろう。

確率的には、東日本大震災を含めて、大体東京で震度4以上で(体感的に大きいなと感じられた場合で、震度発表としては3くらいだった時もある)、期間を区切って8回中6回。その現象は夜に起きたので、一日に数度地震があっても1回と数えるから、正確には地震のあった日が8日中6日。ただ、地震が頻発しなくなってきてからは、感じられなくなった。8日中6日だと当たる確率は7割5分で、数字としては東大地震研究所よりはちとマシかという数字だが、7割5分で翌日地震となると、4年で7割などと言っている東大地震研究所よりも圧倒的に俺の方が確度はいい。

俺には3つ下の妹がいて、妹は東京近県に住んでいる。妹は地震の前に頭痛がするそうだ(頭の左側だったか)。そうなると6時間~12時間後に地震だそうで、俺よりももう少し時間的に近接している。自分の予兆に気づいてから、念のため妹はどうかと聞いておいたら、大体は一致していた。「明日揺れると思うんだけど、どうだ?」「あたしもあった。多分明日揺れる」というような具合だ。(どんな兄妹なんだ)

それから、俺が夜に咳き込むことがあるとその度、じょにおが「どうした、うなー、大丈夫か!?」と言うようになった。地震の時にはなまずが暴れるというが、最初電気ウナギと混同してそのまま「うなー」となったらしいが、うなぎだろうとなまずだろうと、変な名前は勘弁なのだが…。

震災があってからしばらくは、流言飛語の類にならないよう、友人にのみ分かるクローズドな環境のmixiボイスに書いたのだが、また今度、そうした予兆があれば、今度はこのブログにでも書いておくか。そんなことを書く日が来ないことを祈る。そして研究材料のために俺と妹が秘密機関に拉致られないことも。ところで、昨日の夜くらいから喉がいがらっぽくて時々咳が出るのだが、これは寒かったり乾燥していたりするからに違いない。インフルエンザの予防接種はしておいたから大丈夫とは思うが。