東京レインボープライド2024 ーNot My Prideという違和感ー


総じて

今年のパレードにはいい印象を持ち難かった。まず、日程。我々のビジビリティを高め、世間に広くアピールするには、人が参加しやすいことが必要。GWの一週間前に日程を移したことは大失態だと思う。地方から来る人だけでなく、日程的に来るのを諦めた人が多かった。沿道も明らかに例年に比べて人が大幅に少なかった。それを糊塗する意図なのかどうかは知らないが、参加者数の発表には、例年はパレード参加者のみならず来場者数、沿道含めの数も発表されていたのに、今年ニュースで出たのはパレード参加者数15,000人の話だけ。→その後お知らせで来場者約27万人との発表あり

テーマ「変わるまで、あきらめない」にも疑問は残る。同性婚の法制化早期実現、差別禁止法の制定等の課題に対してが想起されるが、世間のLGBTQ+に対する見方は既に好意的な方向に代わっている。昨年のテーマ「変わるまで、続ける」に対しては「変わってからも必要だろう」との総ツッコミがあって、それに対して改訂したものだろうが、考え方として練られていない。それにそもそも、「東京レインボープライド」というイベント名のどこにもLGBTQ+の文字はなく、そうあるところでさらに漠たるテーマ文言では、誰に何をアピールするのかがさっぱり伝わってこないではないか。規模が大きくなったのに内輪受けでは困る。ぼんやりとした名前に、ぼんやりとしたテーマ。本質から目が逸れがちな日本らしいといえば日本らしい。しかし、パレードの根幹の意義をもう一度見つめ直すべきだろう。今の杉山文野氏をはじめとする実行委員では到底望み薄だが。

俺のアプローチでいえば、パレードの本来的意義を考えての参加、ということは毎回念頭に置いて参加しており、それは過去フロートに乗った時も、一般参加者として歩いた時も変わらない。そこが大きく本義から外れているこのパレードの有り様は、「こんなのは望むパレードじゃない」という感想。

さて、来年はどうなるか。現時点の希望としては「これ以上酷くしないでくれ」だ。