Leslie Kee写真展 いい作品と残念すぎるギャラリー


写真家Leslie Keeの写真展『FOREVER YOUNG』Men’s Nude Photo Exhibition by LESLIE KEEに行ってきた。場所は六本木のギャラリー。

表の掲示。
表の掲示。
ギャラリーの道路側にある窓の展示。
ギャラリーの道路側にある窓の展示。

ゲイ関係に受けの良いLeslie Keeの写真展、しかもメイルヌードということで、一般会場で一般に向けて発信んしているにもかかわらず、会場はゲイだらけ。内容は、Leslie Keeの8年間に及ぶメイルード作品の集大成、という触れ込みだったが、展示数はそうでもなく、早い話が新作の写真集Forever Youngの発表展示即売会というか。会場の壁に写真があって、中央にはテーブル、そこに見本の写真集が数種類、各1冊ずつといった感じで、来場者は壁の展示を見るのもそこそこに、見本誌をめくって、写真集を買うという図式。ただ、写真自体のクオリティーに文句はなし。人目でLesliee Keeと分かるカラーがあって、モデルの選択も面白く、男の本質をよく捉えた作品と思う。

なのだが、ギャラリーの応対がお粗末極まりなかった。
まず、↑の写真でうかがえるように、照明が蛍光灯というのはどうなんだろうか。色温度を調節できるLEDなどもあるというのに。
そして、何よりダメだったのが、写真集の販売の形態。発売予約形式の本の予約票を渡すのにえらく手間取っていて、1人に何分もかかっている。列をなして待っている購入者はイライラ。前に3、4人並んでいたのを待つこと10数分。1冊買うのを指定して、その写真集はギャラリー応対者の背後に平積みになっていたのですぐ出てきたのだが、裸で渡された。「手提げでお願いします」というと、「切らしてまして」という。

これが買った写真集。
これが買った写真集。

へ? どうかと思ったので、「裸で持っていけと? 気が利かないですね」と露骨な表現で言ってやった。「私物でよければ探しましょうか」というので、バカじゃなかかろうかと思いつつ、そうしてもらって、あたふたして出してきたのが、スーパー成城石井の紙袋。はぁ、そうですか…。ないものはないのでしょうがない、それに↑の写真集を入れさせて受け取る。

なんというギャラリーなんだろうか。ちなみに、ここ。不親切なサイトなので、見るときっとイライラすると思う。そして、写真集に同封して、この写真展の案内カードも入れられていたのだが、見ると、「アーティストによるレセプション」の意味で、Reception for the artistと書いてある。何だか、六本木という浅薄な場所にありがちといえばありがちなのだが。

可哀想なLeslie Kee。エージェントが良くないのだろうか。アーティストを活かすも殺すもエージェント次第。エージェントと画廊は選んだ方がいいと思う。

ところで買った写真集、なかなかに冒険的な内容(男性ヌードで冒険的というのがどういう意味かは想像してほしい)。モデルのAki Komatsuとは誰ぞや、と調べてみると、漢字では小松吾芸と書くようだ。モデルで、スパークリングワインフレシネのコマーシャルや、フィットネスクラブティップネスの広告モデルなどをしているよう。女性受けするようなナイーブな表情だったり、ワイルドだったり、髪型によって印象がガラリと変わったり、ダイナミックなモデルだと思う。それに、思い切った撮られ方をしていて、モデル根性が座っているというか。こういう人は応援したいものだ。