第15回レインボーマーチ札幌に参加するため、9/17~19で札幌に行ってきたのだが、ついでなら他の楽しみも、と、今回は行く際に食べる店を調べて、食い道楽の旅にすることにした。
まずはホテルに荷物を預けてさっそく昼食を食べに向かう。
1日目昼 鮨! 隠れた名店発見
まず初日、札幌に着いて1食目は鮨。鮨屋は分煙されていない所が多いので、禁煙をキーワードに探したのだが、この店が大当たり! 店のアーケードのある狸小路商店街の路地を入った所にある。住所を調べて行ったのだが、ちょっと分かりにくかった。
向かいは同経営の魚屋で、玄関先の靴箱に靴を脱いで店に入ると、8人ほどでいっぱいになる小さなカウンター。「木造のため禁煙にご協力下さい」の札があって、カウンターに腰掛けると、おもむろに板前さんが対応してくれる。こっちは一見の客だし、お互いにどんな力量だか分からないので、最初は見合っている感じでスタート。握りを頼んだのだが、魚の名前だけでなく、どこの部位か、産地はどういった所かもきちっと教えてくれる。そして、細やかな仕事ぶり。いいね、いいねと褒めていたら、板前さんもこちらのことが分かってきて、特別のねたを出してくれたり、魚の細かい情報を教えてくれたりして、味だけでなく気分もよかった。まさに隠れた名店。ここは次に札幌に行くことがあったら、是非とも訪れたい。詳しくは鮨の写真とともにレビューのページ参照。
鮨を堪能してホテルにチェックイン。今回の投宿先はホテルオークラ札幌。外壁は改修工事中。比較的高級なようだが、やはり古さが隠せないホテルで、あちこちほころびが目立つ感じ。
1日目夕食 ジンギスカン! アイスランドラムふたたび
さて、夕食。(笑)北海道で外食といえばジンギスカンというとベタな印象だが、食べない手はなかろうと、夜、パレードに一緒に参加してくれたよっさんと共に、よっさんが探して予約してくれた店に向かう。向かった先はすすきのにあるその名もRamという店。
ここはアイスランド産の生ラム肉使用が売りなんだとか。アイスランドラムといえば、東京中野の雪だるまで何度か食べたが、一般のラムよりもクセがなく、肉も柔らかくジューシーでおいしいので期待。店は中に入ると2階に行けるようになっていて、用意されていた席は2階。着席してまず乾杯して、がっつく。期待どおりおいしかった。
ところで、ここで食べていて料理以外に話で盛り上がっていたことが一つ。向かいのテーブルに、タンクトップに白短パンのマッチョさんがジンギスカンを食べていたのだが、大きめの紙エプロンをその姿でやっているものだから、何か裸エプロンに見えてしょうがなかった。まるで全裸ジンギスカン。新しい!
2日目昼食 スープカレー
朝食はホテルのビュッフェだった。こちらはさすがにオークラの面目躍如。サービスは迅速丁寧、玉子は好みの方法でその場でオーダーして調理してくれる。
で、本題。昼食はスープカレー。札幌が発祥の地ならば札幌で食べるべし、と、こちらはじょにおが調べた所に、パレードに一緒に参加する友人のよっさんと共に3人で向かった。
何だかラーメンみたいに見えるが、スープカレー。バジルが入っていたが、そういうもんなんだろうか。味はまあまあ。そんなにじっくり味わうものでもないから、食べました、ということでいいんだと思う。いわゆるB級グルメの類? 夜には贅沢をするので、これはこれでOK。
2日目夜 札幌でフレンチ ミクニサッポロ いろいろ考えた
よっさんはパレード参加後仕事のため帰って行ったので、夜はじょにおとともに2人でスーツに着替えてフレンチレストランへ。行った先はミクニサッポロ。三國清三の故郷北海道の店ということで、期待。行ってみて、料理はおいしかった。調理方法も凝っていたし、素材が北海道ならではの地のものを活かしている。
確かにお腹はいっぱいになったし、料理のレベルは高かったのだが、サービスやソムリエのあり方がちょっと…。やはり親方がいないとたるむのだろうか。
普通~ちょい高級な店くらいなら目をつぶってもいいが、自ら高級を標榜し、1人17,000円也のコースを「極上の喜び」として提供しているわりにはあのサービスはいかがなものかという点がいくつも。そしてグラスやら什器やらにもうーん、な点が。基本的サービスやもてなしの心を総合して食事を楽しむ真の食通には決して勧められない店、というのが結論。いい店とはなんぞや、ということを食べながら考えていたので、後半は分析的になってしまい、食事を楽しめなかった。まあその分、そういう話しでじょにおとは盛り上がったのだが。詳しくはレビュー参照。
3日目昼 小樽の海鮮丼
朝は前日同様オークラのビュッフェ。軽く食べておいて、スーツケースは宅急便で自宅へ送る手配をして、身軽になってホテルをチェックアウト。札幌駅近くの土産物屋に寄り、やはり食べ物を買って(笑)、小樽へ電車で向かう。行く途中、車窓から海が眺められ、東京から来ている者には一層旅情を誘われる。
小樽は道が開けていていい。かつてニシン漁で栄えて立派な石造りの銀行の建物がいくつもでき、それが街の文化遺産となって、今はホテルやお土産屋になったり、あるいは建物の一部が見学できるようになったりして、小樽の街を彩っている。
多少観光客が少ないかなと思ったが、運河のビューポイントにくると、けっこうな人出。辺りを散策して、昼ごはんにする。海鮮丼がおいしいという店をじょにおが調べていたので、向かう。陽気なおじさんがやっている店で、お勧めの丼を勧められるがままに頼んだ。
これ、写真では分かりにくいが、最初は「丼にしてはちょっと小さいかな?」と思った。が、具とのバランスがよく、食べると満足。そして、この具にもこういった店ならではの薀蓄があって、冷凍のは使わず朝採りのを市場で仕入れてきたとか。確かにおいしく、満足。
海鮮丼を食べて、さらに辺りを散策。小樽といえばガラスが有名なのだが、素朴趣味であったり、ともすると修学旅行で来たような子供達向けの安いお土産向けのものであったりして、趣味に合うものは今一つ探せず。ガラス製品絡みでキャンドルを扱う店があったので入って、そこは趣味が割とよかったので、併設のカフェでひと息入れることにする。キャンドルはほとんど外国製だったが、建物は運河沿いの倉庫を改修した建物で雰囲気があって、それはそれで小樽ならではで楽しめた。
小樽のLe Tao
カフェを出て、さらに街並みを南東(小樽駅から海を見て右側)へ歩く。次第に街はにぎやかになって、南小樽の駅の近くはいかにも観光地という風情。そこで、何軒か店を構えるお洒落げなパティスリーを発見。Le Taoという名のその店は、チョコレートが主なる取扱い商品である店舗、2階に大きなカフェスペースを備えた店舗など、手広く展開している。店頭では試食も出していて、食べてみると結構おいしい。二種類のチーズを使った、その名もドゥーブルフロマージュというのが人気なんだとか。じょにおは実家用にさっそく発送依頼。俺は、ル・ショコラという店で、ゴッセをプラリネクリームに使ったという豪華なチョコレートがあったので、購入。
そして、Pathosという別店舗でお茶とケーキにする。東京では考えられない大きさの店舗で、非常に贅沢。すっきりとしたインテリアと、インタラクティブな照明でモダンな印象。俺はケーキを、じょにおはパフェをオーダー。どちらもおいしかった。こんな店が東京にも欲しい!
さて、ケーキを楽しんだところで、小樽の全景を見てみたいと思い、天狗山なるところにロープウェイがかかっているので、そこまでタクシーで移動。前日は札幌で小雨も降っていたが、雨もやんで薄日もさしてきたので、景色を楽しむ。
ロープウェイのある駅までは、実は車でそこまで上がって来られるようになっていて、冬場はスキー場になっている。夏だけだと思うが、ここにリスを放しているコーナーがあって、無料で入れるようなので、入ってみた。最初は「リスなんて齧歯類、シマシマのあるネズミみたいなもん」なんて小馬鹿にした発言をしていたのだが、実物を見ると、う、意外にかわいい…。
リスを見てすっかりなごんだあとは、ボブスレー遊びをやってみる。冬はスキー場になるスロープの一角にステンレスチューブのコースがあって、そこをそりで滑れるようになっているのだ。ま、観光地だからこういう楽しみがあってもいいかと乗ってみたら、けっこう爽快。
夕方になり、寒くなってきたので、ロープウェイで麓へ下りて、タクシーで小樽駅へ向かう。飛行機まではちょっと早いが、電車に乗って新千歳空港駅へ。
千歳空港駅は最近リニューアルされて、温泉があったり、チョコレート工場があったり(!)、食事処もいろいろあるらしいと知り、その中には北海道ラーメン道場なるコーナーもあるらしいので、せっかくだから北海道の〆に味噌ラーメンを食べて、温泉に入ってあったまってから飛行機に乗ろうと計画。
新千歳空港に着き、出発フロアに行くと、やはり土産物屋はどこも盛況。そしてやはり圧倒的に食べ物が多い。北海道は土産物でも割とおいしいヒット作が多い。買い忘れたものをいくつか買って、風呂の前にラーメン。ラーメン屋はどこも活気があった。その中で「麺屋開高」という店を選択。俺もじょにおも実はラーメンにはそれほど思い入れはないのだが、たまに食べる機会があるとじょにおは味噌ラーメンを選ぶことが多いので、やはり食べておかねばと。味は普通にラーメンとしておいしい。味噌というともったりした印象があったが、そうでもなく、するする食べられる。コーンはたっぷり入っていた。
そして空港にある温泉に入る。「万葉の湯」という、いわゆるスーパー銭湯みたいな施設だが、入湯すると温泉表示がちゃんとあった。「たしか万葉の湯というのは横浜にもあったような」と思って検索すると、全国手広く展開している模様。入湯料は少し高めの設定。でないと空港の待合時間に誰もかれもが来て大混雑になってしまうだろうから、それでいいのだと思う。アルカリ泉で、露天風呂もあるのだが、囲いの向こうをひょいと見ると空港というのは、なんともシュールな感じ。
風呂も上がってリフレッシュし、東京へ。ああ、楽しかった&おいしかった。土産もいろいろ買ったから、また食した結果を書かねば。