横浜よいとこ


行こうと思ったきっかけは、冷え性改善のために買ったレシピ本。いろんな材料が書いてあるのだが、その中で作ろうと思って近所で手に入らなかったのが、白キクラゲ。で、他にも中華風スープを作る時に干し貝柱など欲しいなあと思っていたので、中華街に行って買ってこよう!ということになった。

そこで昨日、パートナーじょにおと出かけた。カーナビの地図も最新版にしたので、ドライブはスムーズ。昼過ぎについて、食材屋に入ると、普段見かけないものがいっぱいあって楽しい。が、めったに使わないとか、使い方が分からないものは買わないでおこうと決めて、お茶やスープストックや、乾物数点(数点だが、量は少々じゃなかった)を購入。

せっかく来たので、中華街をぶらぶら散歩。お約束で、肉まんなどほおばりながら。中華街というと、色んなものを書い食いするのも楽しみの一つだが、見ていると今流行っているのは、2つあって、1つは甘栗。街のそこここで、「お兄さん甘いよ、試食して」「お姉さん、おまけするよ」と客引きが賑やか。あんまりたくさんの店でやっているので、1つもらっては貯めていったら満足する量が食べられてしまうのではないかと思うほど。(笑)そしてもう1つは、フカヒレまん。肉まんにフカヒレが入ったものなので、1つ買って食べてみたが、さほどフカヒレを感じられず。フカヒレはフカヒレで食べた方がいいと思った。

中華街は、色の洪水。夜見るよりも、いろんな色が目に飛び込んでくる。普段、なんとなく疲れているような人は、視覚から元気をもらえるかもしれない。そして、中華街に行くと、中国人は働き者だなあと思う。見ていると、人が働いて生活しているという実感が湧く。自分は会社でオフィスワークをして、ウェブなどという無形のものに携わっていると、段々仕事も自分も実態と概念が乖離していくような気分になる時があって、そういう時に、分かりやすい商売をしている人達が大勢いて、食べている人達が大勢いて、という実体ある世界を感じるのは、日ごろ仕事をしていてふわふわした感覚のまま疲労が蓄積した場合の、有用なremedyだと思う。

さて、本当は肉まんを買って、どこかで座って食べようと思い、お寺か公園があったなと思いながら歩いていたのだが、見つける頃にはきれいに食べ終わってしまっていたので、(笑)お茶をしようと思う。ところが、中華街にはカフェがほとんどなく、数少ない所は混み合っていたので、一旦車で中華街を脱出。赤レンガ倉庫に向かった。

赤レンガ倉庫。海側から
赤レンガ倉庫。海側から

特設のスケートリンクには人がいっぱいいて、赤レンガ倉庫のイベント貸し出しスペースではなにやらアニメのコスプレの人達がいた。それでも、海が見えて、観覧車が見えて、明治期から建つ赤レンガの倉庫を見ていると、ほっと和む。カフェに入って一息ついて、ああ、こういう開けた場所が東京にももっとあればいいのに、と思った。

じょにおはあまり横浜に来たことがないらしい。俺も数えるほどで、場所もよく分からないのだが、ついでに周りを見てみようと、横浜ワールドポーターズへ行ってみた。何年か前に行った時には、なにやら寂しいイメージで、今回も期待していなかったのだが、しかしそこで予想外の収穫を見ることになる。

引越して以降、home furnishingにいそしんでいるのは、時々日記にも書いているが、2人して横浜ワールドポーターズで見たのは、インテリアの店と食器の店。インテリアは、もし現状を変えるところがあるとすると、割と大掛かりなところになってしまうので、参考程度に。でも、ベッドを買い換えるならこう、とか、書斎の机はこれがいいね、とか、ペンダントライトはこんなのがいいね、などといろいろ見て楽しむ。

そして、食器屋に何気なく入ったら、そこがヒットだった。リビングのコーヒーテーブルに合う、菓子置きの器やら、パーティーディッシュやら、高さのあるサラダボウルを探していたのだが、面白そうなものがあるではないか。取り皿も欲しかったので、ついでに買う。続いて違うフロアに行って、ベッドリネンもいいものがあったので購入。気がつけば2人で両手に荷物を持っている事態に……。

そして帰りがけ、建物の出口にあったハイチ大地震の募金箱に若干額を2人で募金。男2人の所帯でそれなりの働き方をしていれば、子供もなし、死後で言えばDINKS状態で余裕はあるわけで、大事なのは余裕がある時に自分のその境遇を社会からもらった恩だと思い、還元できるものを多少なりとも還元するという姿勢。そして、援助を緊急に必要としている人がいて、自分が出向けるわけでもなければ、物資を送れるわけでもないなら、これくらいのことはして然るべきなのではないかと思ったのだ。じょにおは、そういった所の考えもこれまたちゃんとしていて、学生時代に募金活動やボランティアの経験もあって(宗教色や不透明な金の流れなどの胡散臭さがないところで)、その辺の姿勢が合致するのも、一緒にいて心地よいのだ。

さて、そうこうしていて夕飯時になったので、また中華街へ戻る。どの店で何を食べるかなど決めていなくて、行き当たりばったり、うろうろ。「この店はテレビで紹介されたんだね」「食べ放題の店が多くなったね」「店の呼び込みは大変だね」などと言いながら店頭を冷やかしていて、いい加減お腹も空いてきたので、飛び込みで「金鳳酒家」という店に入る。フカヒレを出す広東料理の店で、値段も手頃。で、その店の名物が、「羽根付き焼きそば」なるもの。羽根付き餃子は知っていると思うが、あれのかた焼きそばバージョンなのだ。

羽根つき焼きそば。
羽根つき焼きそば。

これ、意外にデカくて、直径40センチはあろうかというものなのだ。割って食べると、海鮮の具が出てくる。味は親しみやすい中華風のかた焼きそばの味だが、周りは餃子の羽根と同じで、揚げ物のようなものなので、やはり中華風の麺類を食べる定番の手法で、酢を加えて食べるのがお勧め。予備知識なしで飛び込みで入ったが、サービスも丁寧でよかった。惜しむらくは、店内分煙でないところ。中華街の店はどこも小さい店が多いから、仕方ないか。

さて、そうしてお腹もいっぱい、夜も暮れて、ついでに風呂など立ち寄ってから帰ることにする。王様系列(笑)が横浜に1店舗あるというので、行ってきた。風呂の種類も多くて、雰囲気もまあまあ。ゲイはほとんどおらず。(笑)

帰宅して、あらためて今日の買い物を見てみる。

中華街で買った食材。買いすぎ?
中華街で買った食材。買いすぎ?

キヌガサタケ、白キクラゲ、お粥の雑穀、プーアール茶、ジャスミン茶、干しいちじく、蓮の実、ダシダ(牛肉スープの素)、貝柱エキス、干し貝柱、豆板醤。うーむ…。ま、要る物だからいいよね?

キヌガサタケ。近所のスーパーでは手に入らない。
キヌガサタケ。近所のスーパーでは手に入らない。

キヌガサタケはもどして肉でも詰めて、スープ煮にしてみようかと。

大量の白キクラゲ。2kg (!)
大量の白キクラゲ。2kg (!)

じゃじゃーん。白キクラゲ。どうせ買うなら、と、こんな大きさのパックで。じょにおは呆れ顔だった。

購入した食器。
購入した食器。

そして食器。中央の黒いのは、オブジェにもなる入れ物。本物の葉っぱをコーティングしたものだとか。果物を置いてもよし、菓子を置いておくもよし、水も入れられるので、花を活けてもよし。

ところで。「あれ、テーブルが変わった?」と思った人。鋭い。変わったのである。前にちょっとだけ日記で書いた、ローテーブル。年末に買ってしまった。じょにおを説き伏せるのは大変だったが、石の上にも数ヶ月、粘り勝ちである。(笑)