癌の記録 自宅療養、再診、再手術

手術については前の日記参照

退院して約2週間強、自宅療養をした。現在進行形の点もあるが、その間感じたことをつらつらと。

扁桃腺の切除と食事

まず向かい合わねばならなかったのは、喉の痛み。左の扁桃腺を切除して、そこはもちろん縫合してあるのだが、何かその場所に穴が空いているような、そしてそこの上部に何か引っかかっているような感覚がする。

病院食が粥から数日してすぐ白米になった頃は、「おお、結構順調じゃないか」と思ったものだが、退院してすぐはやはり痛み止めが欠かせなかった。初日、夜に帰宅したパートナーじょにおにリクエストして食事を作ってもらって、味は大変おいしかったのだが、途中で痛みが出て食事を中断し、少し寝なければいけない有様だった。痛みを例えていうと、つばを飲み込むのも一大決心なほどの酷い喉風邪を引いたとして、それがずっと続く感じ、といえばいいだろうか。痛みを恐れてそっと喉に流し込もうとするとかえって痛く、思い切ってゴクンと上部に飲み込むと多少いい、などとコツを体得しながら、食事することにした。回復訓練の一環である。

一進一退あるもののと心得てはいるものの、根がせっかちな俺。自分自身がままならないというのは、非常に歯がゆかった。とはいえ、これは時間の経過を見なければなんともならない訳で、食事前に痛み止めを飲むようにしたり、食事の内容はもちろん、一回あたりの食事の量を調整してみたり。自分の状態に慣れてゆくというべきか。今は、辛い物・クッキーなどの硬い物も食べられるようになって、安堵している。といっても、これからまた残念なことがあるのだが(後述)。

リンパ節を切除した首周辺の状態

扁桃腺を切除した所よりも長い目で見る必要があるのが、左首のリンパ節を切除した手術箇所。1)外観・2)皮膚感覚・3)内部感覚・4)動きの大きく4つが、術前とは異なっている。以下、順に。

1)外観

入院中には、実は手術痕を見るのが怖く、きちんと向かい合うことができていなかった。かつてクラブで人前に出て踊り、イベントのイメージモデルも務めるなどしていて、外見に多少なりとも自負のある部類の人間としては、外貌の急激な変化を受け入れるのは、勇気が要るものだ。手術を受けて歩けるようになり、洗面所に行って歯を磨く時、「ああひどい顔をしてるな」と顔をチェックした時(それもまた嫌なことの一つだった)、ついでに手術した箇所をなんとなく見やると、フランケンシュタインもかくやという傷が保護テープ越しに見え(数日で血も混じって見えれば当然なのだろうが)、例えその時点から良くなるだろうとは知っていても、その状態を受け入れ難かったのだ。

病院から帰宅して、さっぱりしたくて自宅でシャワーを浴び、気分が少し落ち着いたところで、初めてまじまじと見た。切除した箇所がテーブで留められていた頃に比較して、きれいになってきてはいる。当然か。もちろん、一目で傷痕は判るのだが、入院中にギョッとしたほどの感じはしない。そして、痕が意外に平ら。もっとみみず腫れのようになるかと思っていた。ノの字に切開することで外観に考慮してもらったが、鎖骨上部くらいにかけて切開されているので、普通の丸首シャツくらいだと、正面からはほぼ隠れる。この点は、少し安心だ。自分でもそれに慣れてゆくだろう。慣れてゆかねばならない。今は退院直後よりも更によくなってきた。

2)皮膚感覚

これについては、これからずっと付き合っていかねばならないのだろう。皮膚の感覚がないところは、手術後のこわばりと相まって、まるで自分の体に他人が同居しているようだ。触ると、該当箇所の感覚がないのも違和感がある。それにも増して気持ちが悪いのが、触った手に伝わってくる感触だ。突然他人の体に意図せず触ってしまったようなそれが、とても自分自身を戸惑わせる。箇所を再掲しておく。

青い部分が感覚のない箇所。
青い部分が感覚のない箇所。

ここを下にして横たわると、何か分厚いゴムをはさんで寝ているような気がする。しかしそれは自分の一部。奇異な感覚に、未だ慣れていない。ここは当然こすっても分からず、温度の感覚もない。なので、当初は洗うのもおっかなびっくりで不十分になりがち、パートナーじょにおに、風呂上がりにウェットティッシュで拭いてもらっていた。今は洗うのにもためらいはなくなってきたが、つっぱり感があって、やはり何か貼り付けられているような感じがする。これをベリベリ剥がすと、そこからツルンと新しい自分の本来の皮膚が出てくるのではないか、という錯覚を感じるが、これはこれまでもこれからもそのまま。慣れていかなければならない。

3)内部感覚

上記の皮膚感覚の内部は、時折切った所の痛みがある。が、頻繁ではなく、何かの拍子に感じる。リンパ節を切除するというと、そこに通じていたのはどうなっているんだろうかと不思議に思うが、今のところであるかもしれないが、液が滲み出て腫れるとか、むくみなどは出ないので、内部的にはうまく行っているのではなかろうか。と思いたい。

4)動き

それよりも、自分で意識的にケアしていかねばならないのは、手術箇所周辺の筋肉や腱が固まってしまうこと。動かすようにしておかないといけない。ストレッチしたり、首を前後左右に動かしたり回したりとしているが、肩も気にかかかる。ジムにもどうにか復帰したが、筋力の復帰にも気を払っていく必要がある。(次ページへ


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2 Replies to “癌の記録 自宅療養、再診、再手術”

  1. こんばんは。
    自分に当て嵌めて読んでいたら、耐えられないと思いました。喉風邪の痛みがずっと続く痛みって、・・・、正直最初の手術で多少、時間が掛かっても綺麗に取ることは出来なかったのか!と思ってしまいました。
    放射線治療にも副作用という問題があるのですね。ちゃんと説明して下さるお医者様で良かったですね。
    それにしても再手術では、落ち込むのも無理はないと思います。でもこうしてブログに書き込みをしているということは少しでも気持ちが立て直してきているのかなと推察しております。
    同い年の身としては、自分の身体にもガタがきているので、いつ何が起こるか分からないので、余り無責任なことも書けませんけど
    ただ、パートナーとの食事の件は良く分かります。僕が好きなユーミンも結婚生活は一緒に食事をすることだと断言されていました。
    いろいろと大変なことがあると思いますが、一つひとつ乗り越えていって下さい。長々と失礼しました。

    1. 何首烏。>
      ご丁寧にコメントいただき、ありがとうございます。コメントされているとおりで、痛みや違和感を経験した後では、どちらかというと手術としては軽いはずの再手術の方が気が重いです。そうは言ってもやっておかねばならず、これを最後と腹をくくって切られてきます。食事は本当に大事で、空腹を満たすだけのためのものではないので、この再手術も早く乗り切って、年末年始のおいしい物が色々出てくる時期に、気兼ねなく食事を楽しめるようになればといいなと思っています。

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