都心のホテルステイ 前半


今週に入って急に涼しいが、じょにおは遅めの夏休み。といっても4日間だけで、遠出をするには厳しい。そこで、都心で過ごしてホテルのシャンパンバーでフリーフローのシャンパンを楽しみ、眠くなったら部屋へ帰って寝て気ままに楽しもうと画策。

まずはホテルへ車で向かう。といってももちろん飲んでからは運転しない。車で行って、ホテルステイし、翌日車で帰る予定なのだ。向かったのはANAインターコンチネンタルホテル。プールを利用する人に評判がよいようだったので、昼過ぎにプールでまったりしようとここを選択した。車と荷物を預けておいて、ランチの場所へ。

インターコンチネンタルの名を冠してからはついぞ利用する機会がなく、とても久しぶりに来た。
インターコンチネンタルの名を冠してからはついぞ利用する機会がなく、とても久しぶりに来た。

ランチはホテル内ではなく、日本橋。Au Goût du Jour Merveille(オー グー ドゥ ジュール メルヴェイユ)というモダンフレンチの店。

まるで内部を護っているかのようにひっそりそっけない佇まい。しかし料理は…
まるで内部を護っているかのようにひっそりそっけない佇まい。しかし料理は…

店と食事の内容の詳しくはレビューページを見ていただくとして、ここではレビューページには載せなかったシャンパンの印象を少し。

シャンパンランチにしようと思ってやってきたので、最初からボトルで頼めばよかったのだが、じょにおと俺とでそれぞれ2杯ずつグラスで飲んでしまってからワインリストを見たので、それ以上フルボトルでは飲めなさそう。それで、グラスbyグラスで通した。

個性的なグラス。
個性的なグラス。

この日のグラスシャンパンはClaude Cazals Carte Or Blanc de Blancs Brut(クロード・カザルス カルト・オール ブラン・ド・ブラン ブリュット)。メニルシュールオジェのレコルタン・マニピュラン(自社畑のぶどうを醸造してシャンパンを作るところ)で、原酒をボランジェやルイ・ロデレールに提供しているメゾンだとか。すっきりと白い花や柑橘類の果皮の香りを品よく漂わせる上質なブラン・ド・ブランで、昼間に飲むにはぴったりの味だった。じょにおも俺も気に入って飲んでいて「ボトルで頼めばよかった」と言ったら、3杯目は「多めに入れておきますね」と違うグラスでたくさん注いでくれたソムリエに感謝。(笑)

ここのランチは値段からは考えられないような凝ったランチで、思いがけなく2時間を超した食事になった。気分もよくなったところで、タクシーでホテルに戻る。チェックインを済ませて酔いも醒めたところで、プールへ。

ここのプールは夏賑わうと聞いていたが、平日で夏のピークも過ぎ、やっと雨も上がったかという曇天下では人もまばら。その分ゆったりはしていたが、プールサイドのベンチで寝そべってスムージーを飲んだら満足してしまい、水に入ることもなく、小一時間で退散。贅沢といえば贅沢。(笑)

人が写らないように苦労することもなく。(笑)
人が写らないように苦労することもなく。(笑)

部屋へ戻って少し休み、夕方のいい時間になったところで着替えて、シャンパンバーへ。ここのシャンパンバーは名前もそのままThe Champagne Bar。吹き抜けのロビーを見下ろす3階にある。ここでThe Premiumという2時間フリーフローで5種類のシャンパンを楽しめるコースがあり、軽いおつまみもつくので、今夜はこれを食事代わりにしようという算段。

バーはDuval-Leroy(デュヴァル・ルロワ)と提携しているようで、壁一面のプロモーションもDuval-Leroy。The Premiumコースのチョイスも3種類はDuval-Leroy。Prestige Rosé Premier Cru, Fleur de Champagne Premier Cru, Brut Design Parisの3つがあり、他メゾンセレクトの中から2種類を選ぶことになる。他メゾンの物はAyala Brut Majeur(アヤラ ブリュット・マジュール)とJacquart Brut Mosaïque(ジャカール ブリュット・モザイク)を選択。後者はじょにおと初めて一緒に行った旅行のエア・タヒチ・ヌイの機中で飲んだ思い出の味。もうないポエラヴァ・ファーストというファーストクラスを懐かしみながら飲むことにした。

Duval-Leroy Prestige Rosé Premier Cru
Duval-Leroy Prestige Rosé Premier Cru

次々飲んだので印象をそれぞれ簡潔に。まずはDuval-Leroy Prestige Rosé Premier Cru。セニエ(原酒に黒ぶどうの果皮を浸潤させることで色付けする方法)で作られたロゼだけに、上品な色が特徴的。ロゼの特徴的な赤い果実の香りは出すぎておらず、バランスのよいロゼ。泡立ちもシルキーで、丁寧な作りが分かるシャンパン。

そして白に移ってから軽食と共に。

軽食はClass, Trendy, Eleganceの3種から選べる。
軽食はClass, Trendy, Eleganceの3種から選べる。

俺はBrut Design Parisを、じょにおはFleur de Champagne Premier Cruを選択。前者はスタンダードで受け入れられやすい味わいのシャンパン。後者はきりりとした印象の洗練されたシャンパン。どちらも冷えた状態でサーブされたが、温度が上がってくると開いてきて、華やかな香りが楽しめる。前者は黄色い花や蜂蜜、パンデピスの香り、後者は白い花やオレンジの皮のコンフィの香りでで、それぞれの印象が面白い。

その後はAyalaを頼んだり、Jacquartを頼んだり、またDuval-Leroy Prestige Roséに戻ったり。AyalaとJacquartは印象が似ているが、どちらも良い。Duval-Leroyは繊細さが身上で、それに比べるとAyalaとJacquartはやや男性的な印象。

複数グラスを置いて飲み比べるのも面白い。
複数グラスを置いて飲み比べるのも面白い。

気分も上々でバーを後にし、しかし夜にお腹が空くだろうと踏んでホテル内のピエール・ガニエールのブティックでペストリーとケーキを買っておいて、そのうえで部屋に戻り、夜寝。長くなったので、後半に続く