カル●ス世界●作劇場


俺がファンシーな物を嫌いなのは、ここにルーツがあるのかもしれない。子供の頃、テレビは子供向け番組を時々見た。その中にカルピ●世界名●劇場があったのだが、特に俺と同世代くらいは、これが再放送でなくリアルタイムで流れていて話題だったので、ほとんどの人が見たことがあるのではないか。大抵の子供はこれを共感をもって、あるいは感情移入して見たことと思う。ところが、俺はそうではなかった。大抵の主人公や出てくる動物が、嫌いだったのだ。

多分、無条件に愛されるとか、甘えるとかいうことを知らずに育てられたのがその原因だろうと思う。えらくすさんだ見方をしていて、こんな具合だ。かなり引かれることを承知で書く。

  • アル●スの少女ハイ●・・・「無分別なガキめ。なんのかんの騒ぎやがって、いちいちうるさいんだよ。」●イジがペー●ーのおばあさんに食べさせたいと白パンをクローゼットに溜め込んでいたが、それをロッ●ンマイ●ーに見つかったところを見て、「きったねえガキだなあ。食べもんそんなところに入れたら腐るの当たり前だろ! もっと怒られればいいのに。」と思っていた。
    ●イジ。(本編には目線は入っていません←分かる人だけ分かれ)
    ●イジ。(本編には目線は入っていません←分かる人だけ分かれ)
  • フラ●ダー●の犬・・・「ネ●、こいつ、自分で自分のことかわいいと思ってて、いたいけな姿見せればなんとかなるとか思ってんだろ。ヤな奴。ふらふらほっつき歩いてのたれ死ぬんだったらさっさと保護でも求めればいいのに。犬に芸させるとか。」エンディングののんきな様子がまたイライラした。
    ネ●と●゜トラッ●ュ。(モザイク処理は本編とは異なります。本編には目線は入っていません。)
    ネ●と●゜トラッ●ュ。(モザイク処理は本編とは異なります。本編には目線は入っていません。)
  • ●をたずねて●千里・・・「いちいち母親探しに出かけてないでおとなしくイタリアで待ってればいいだろ、このガキ。どうせ最後に会える設定になってんだったら、ガキひとりで外国行って他人に迷惑かけてんじゃねえよ。それにサル連れてたら食い扶持無駄になるだろ。」
    ●ルコとアメ●゛オ。(モザイク処理は本編とは異なります。本編には目線は入っていません。)
    ●ルコとアメ●゛オ。(モザイク処理は本編とは異なります。本編には目線は入っていません。)
  • あら●ぐまラスカ●・・・次第に手に負えなくなってくるラス●ルの様子をかばう主人公スター●ン●を見て「自分で面倒見られないんだったら飼うなよ。」そして●スカルに対しては、「こんな害獣早く射殺しちゃえばいいのに。」
    スタ●リンとラスカ●。(モザイク処理は本編とは異なります。本編には目線は入っていません。)
    スタ●リンとラスカ●。(モザイク処理は本編とは異なります。本編には目線は入っていません。)

娯楽として与えられていたので見たが、シリーズ的にはこのあたりで興味を失い、見なくなった。しかしこうして文章にしてみると、その荒れた心象が寒々しい。

画像はイメージです。
画像はイメージです。

今から思えば、愛情を渇望していた時に愛すべきキャラクターを目の前に見せられると、それを嫉妬混じりで攻撃対象とみなしていたのだろう。こう思いはしていたが、思っていることを口にするとそれを問題にされることも分かっていたので、そのままストレートに屈託なく作品を楽しんでいる風にして黙って見ていた。そのへんもまたかなり屈折しているというか。いずれにせよ、かなりかわいくない。

これをじょにおに言うと、

「愛され方が足りなかったんですね。僕が無条件の愛というのを教えてあげます」

と言う。嬉しいね。しかしこのかわいいキャラが嫌いという幼少時の体験、俺はホラー映画好きでスプラッター系も見ていたりするのだが、この辺にこれは関係……ないか。以上、テレビは楽しく見ましょうというありがたいお話でした。