レザーソファー補修


リビングのソファーは、じょにおが一人暮らしの時に買ったものだ。元は3人掛け+2人掛けの2ピースだったものを、前者だけ今のマンションを買った時に持ってきた。後者は友人に譲ったとか。

そのソファーだが、クリーム色とアイボリーの中間色の革張り。元は結構高かったのだとか。確かに良い革なのだが、使い込んできたのと、プットニョスが飛び乗ったりするので、銀面が傷ついたり、恥ずかしながら穴が空いたりした所がある。

正直、デザイン的には極普通で、スタイリッシュな物に買い換えてもいいかとも思うのだが、買い換えるとなるとかなり高い。それに、どうせなら引っ越して、新しい家に合わせて買いたい、という希望も薄っすらあるらしい。最近、「次に買うなら戸建てかな」と言うじょにお。しかしそれは具体的に数年後という話がある訳でもなく、ここは一つ、ソファーは補修しようじゃないかと。まだまだ犬も飛び乗るわけだし。そして職人さんに依頼すると、これまた結構な金額になるだろうが、そこまでかけなくても自前でやってしまえば?と。無論、こういうのは俺の役目なのである。

まずはビフォーから。

銀面に引っかき傷が。底面にまで達してはいないので裂け目はないが見苦しい。
銀面に引っかき傷が。底面にまで達してはいないので裂け目はないが見苦しい。
そして傷が広がり穴が空いてしまった箇所。1センチ弱位。
そして傷が広がり穴が空いてしまった箇所。1センチ弱位。

前者はカラータッチアップ位で済むだろうが、後者は穴をパテで埋めるなどしなければならない。そこでネットで調べ、穴埋め用のパテとタッチアップ用の補修材を用意。

一番右がパテ、中と右が色付きの補修材。
一番右がパテ、中と右が色付きの補修材。

まずは穴埋めの下準備。基本はパテで埋めるのだが、下(革とクッションの間)が空いていては当然埋まらないので、下張りを施す。穴より少し大きめの下張り布を用意→穴に下から(ここ重要)張る→穴が布で塞がったところでそこへパテを塗布、の順。

穴よりやや大きめの布を用意。
穴よりやや大きめの布を用意。
引っ張ってくっつくように布の真ん中に糸をつけておき、周りに接着剤を塗った布を押し込んだら布を引っ張ってくっつける。
引っ張ってくっつくように布の真ん中に糸をつけておき、周りに接着剤を塗った布を押し込んだら布を引っ張ってくっつける。
布がくっついたら糸を取って、革の厚みに合わせて穴の形の布をもう一枚貼りあわせておく。
布がくっついたら糸を取って、革の厚みに合わせて穴の形の布をもう一枚貼りあわせておく。

さて、ここがくっつくのを待つ間に、銀面の傷の方を処理。こちらはカラータッチアップの要領で、用意した色付き補修材を混ぜ合わせて調色したら塗ればいいだけ。もちろん周りとなじませるように、塗った後ペーパータオルでぼかしたり、落ち着いてからレザークリーナーで拭いたりはする。

塗る場合にはナイフで、と説明書にはあったが、微細な箇所には向かないし、このためにナイフを1本無駄にするのももったいない。そこで、竹串を削って使う。竹串の先の方ではなく、元の方を削って平らにしたもので塗りこむ。

これなら引っかき傷の太さを補修するのにちょうどいい。
これなら引っかき傷の太さを補修するのにちょうどいい。

塗る時は撫でるように革面と並行に竹串を倒して塗り、周りとなじませるにはペーパータオルで。20分ほどで乾くので、乾いたらレザークリーナーで拭く。

結果、アフターはこんな感じに。

多少色ムラは避けられない。
多少色ムラは避けられない。

色ムラが生じるなら混合色で塗りつぶしてしまえばいいのに、と思うかもしれないが、レザーは多孔質で、塗ると微細な孔が塞がれ、革のしなやかさが失われてしまう。なので、タッチアップに留めておくのが無難。

さて、このタッチアップをしている間に穴の下張りが安定したので、ここにパテを塗る。厚く塗っておいて乾燥したら紙やすりで均すので、たっぷり目に、押しこむように。

多少盛り上がる位でいい。
多少盛り上がる位でいい。

これが乾いたら、タッチアップする訳だが、周りの汚れを取り除きつつ紙やすりで平らに均す。

均したところ。
均したところ。

ここで感触を確かめてみると、まだ凹みそうだったので、補修材を重ね塗り。再度固まる→紙やすりをかける→タッチアップにて、完成。

乾いたら完成。
乾いたら完成。

まあ補修跡は分かるし、塞いだなという感じはするけれども、やらないビフォーよりはマシ、ということで…。