シロイルカとサメ


昨日の早朝、夢を見た。こんな夢だ。

船着場から小さなボートで沖へ出る。陸地の張り出しか小島かが左手にあって、そこを迂回して出るために、まずは進行方向を右方向に出て、ぐるっと回っていく進路を取る。海は浅く、水は透明できれいだ。船は父と思われる人によって操縦されている。

船が大きく左に方向転換する前に、ふと見るとシロイルカがいて、俺は船を降り、海に入ってシロイルカと抱擁する。シロイルカと認識しているのだが、その頭頂部にはイッカクのように1本の角が伸びている。シロイルカは滑らかで温かく、やさしくて、微笑んでいる。俺は海の中で幸福感に満たされてその抱擁をしばし楽しんでいる。水もまた温かくで心地よい。

と、船は俺を海中に残したまま、予定の進路をかなたへと進んで行ってしまい、しまいには視界から消えてしまう。俺はシロイルカと別れて、水の中を歩き進むと、周りにいつの間にかサメがいる。サメは背びれを水中に出して泳いでいて、何匹もいて、周りを取り囲まれる。俺は侵食された溶岩でできた、ごつごつした岩に登って退避する。腕には1メートルほどのサメが1匹食いついていて(しかし痛みは感じない)、振り払うと、サメはあっさりと手から離れ、岩のくぼみを滑り落ち、海中に没する。

ここに取り残されてしまったなあと思いながら、サメのいる海を眺めていると、海の中からワラワラと、複数の十代の少年たちが登ってくる。少年たちは浅黒く、南アジア系の彫りの深い顔をしていて、少年とはいっても十代後半で背が高い。彼らもまた、この海で置き去りにされて迷子になったのだなあ、と、岩にのぼり来る彼らを見て、俺は思う。

夢の軌跡の俯瞰図。
夢の軌跡の俯瞰図。

夢というのはシュールなようでいて、現実の要素から多く影響されている。シロイルカとサメは、多分ナショナル・ジオグラフィックで報じられていた、メキシコで発見された一つ目の白いサメのことがイメージソースだろうし、遠浅できれいな海は去年行ったタヒチの印象だろう。

タヒチの遠浅の海。
タヒチの遠浅の海。
じょにおが撮ってきたタヒチでのダイビングの光景から。サメがいっぱい。(注:このサメは安全)
じょにおが撮ってきたタヒチでのダイビングの光景から。サメがいっぱい。(注:このサメは安全)

そしてシロイルカと抱擁して温かく快適というのは、寝ていてじょにおが寄り添っていたから。(じょにおはシロイルカ? 笑)こう夢を紐解くと、なんだか現実的すぎるが、ストーリーやら、夢に出てきた物の暗示するところやらを調べてみると、ハハンとうなずくところもある。さて、今夜の夢は?