Home Furnishing キッチンボードへの長い道のり(後編)


前編はこちら

設置作業

さて、そんな訳で発注してから納品まで待つこと10日。配送前日に、今まで置いていた食器棚、レンジ台、レンジ台の横のワゴンの中身をすべて出して、レンジ台とワゴンとともに隣室(現在あまり使っていない)に移して、床と壁を掃除して準備。と1文で書いたが、結構重労働。レンジはダイニングテーブル上に置いておいて、翌日になってテーブルとともにキッチンの隅に寄せておいた。開梱設置のスペースが必要だからだ。

そうそう、発注した内容を書くのを忘れていた。発注したのは、2つのユニット。幅160cmのユニットと、幅40cmのユニットだ。手前に幅160cm、奥の隅側に幅40cmのものを置く。設置予定の壁面を計ると幅203cmだったから、逃げ幅を考えると、これでちょうどのはず。この2つのユニットに、天井までのフィラーと組み合わさった最上部収納部分のオプションと、スチームオーブンレンジを置くのでスチームを逃がすファン(スチームリムーバーという名前)のオプションを付けた。シリーズによるが、オーダーしたキッチンボードには、扉の耐震ロック、扉とスライドのダンパーはいずれも標準装備でついていて、オプションでつける必要がなかった。
参考まで、値段も正直に書いてしまおうか。ユニット2つ+オプション(最上部収納部分とスチームリムーバー)+配送設置料+古い食器棚1つ引き取り+税で、277,000円。壁面収納をフルオーダーで作りつけるのに比べたらリーズナブルだし、自分で古い食器棚を回収に出す必要もないし、予算範囲内だったので、納得している。

配送されてきたユニットは、全部で6つのパートに分かれていた。幅160cmのボードと、その横に置く幅40cmのボードの2つそれぞれが、下台、上置き、上置きと天井までに入れる最上部収納部分の3つに分かれている。

まずは不要になった古い食器棚を出してもらい、そこにまず下台から搬入して大体の位置決めをして置く。次いで上置きを運び込み、下台とジョイントさせて、最終的な位置決めをして設置。最後に最上部収納部分を入れ、これをジョイントさせて完成。人足は3人、設置時間約40分。転倒防止のL字型耐震金具2つも付いているのだが、配送設置業者には「壁に穴開けをしなければいけないので搬入設置ではできない」と言われて、してもらえなかった。設置用の用紙には、転倒防止のために必ず、と書かれてあったようなのだが。ただ、天井までのフィラーがあるので、寸法上前に倒れることは不能だから大丈夫とは思うが、近々に横側にでも入れるべきと思う。

設置後の印象と使用感

見た目と装備の位置

設置されたキッチンボード。手前にあるダイニングテーブルは写真を撮るため一時的にどけている。
設置されたキッチンボード。手前にあるダイニングテーブルは写真を撮るため一時的にどけている。

当然ながら、以前に比べてすっきりした。表面はグロス加工してあるので反射が気になるかと思ったが、グレーや黒でないので、映り込みは少なく、気にならない。下台のボード部分の塗装は強化されていて、お尻がザラザラしている陶器を置いても大丈夫なようだ。スチームオーブンレンジはぴったり納まる。スチームリムーバーとの位置関係も問題なし。
スチームリムーバーは中央に設置してあり、これを多少左右にずらして設置することも可能だが、位置変更には蓋を開けてビス止めになっている箇所を違えるため、ボードに穴あけしなければいけないので、不便がなければ移動はしない方がいい。
コンセントは左右に分かれていて2口ずつ、合計4口のコンセントがあるので、炊飯器とレンジは左に片寄せして置き、右のコンセント部分は臨時に電源を取れるように空けておくようにした。コンセント部分は、接続機器の電源コードが長い場合に裏に落とせるように孔が開けられていて、その孔には化粧してあるが普段そこがそのまま見えるのは好みではないので、スペース上特に使う訳ではないから、前に写真でも置いておくことに。近い将来コンパクトなワインセラーでも置くか?

レンジは左側に。炊飯器はあまり見えたくないのでその向こうに。写真立ての後ろにもコンセントがある。
レンジは左側に。炊飯器はあまり見えたくないのでその向こうに。写真立ての後ろにもコンセントがある。

ちなみに、置いてある果物は、たまたまじょにおが実家からもらってきてあった物。わざわざ撮影用にメロン買ってきたりとかはしません。(笑)

収納力

このキッチンボードを導入して壁面の幅と高さいっぱいの収納にしたので、以前の食器棚とレンジ台、レンジ台隣にあったワゴンの3箇所に入れていた物をすべてここに収納することができた。さらに、システムキッチンの上戸棚に収納していた普段使わない食器類もこちらに移したので、キッチンの収納にも余裕が生まれた。

160cmのユニットを開いたところ。中の棚の仕上げは至って普通。不満はなし。
160cmのユニットを開いたところ。中の棚の仕上げは至って普通。不満はなし。

キッチンのゴミ箱は分別のため複数置く必要があるが、下台の左右両端にある引き出し式のワゴン部分内に収納するようになっている。しかし、従来使っていたゴミ箱は大きくて、ワゴン内にこれらを収納することはできないので、近く納まる大きさのゴミ箱を新しく買って入れることにして、今は従来のゴミ箱を2つここに置いている。(3つあったうちの1つは不燃用で、あまり使わないので、屋外スペースの屋根のある部分に出した)

ゴミ箱は前から使っていた3つのうち2つをここに置き、滅多に使わない残り1つは扉向こうの屋外へ。
ゴミ箱は前から使っていた3つのうち2つをここに置き、滅多に使わない残り1つは扉向こうの屋外へ。
本来はこの引き出しワゴンの下にゴミ箱が納まる。
本来はこの引き出しワゴンの下にゴミ箱が納まる。

動線の変化

そして、一番大きい動線の変化は、従来のそれぞれ奥行き高さとも異なっていた食器棚、レンジ台、レンジ台の横のワゴン、冷蔵庫の4設置物が、キッチンボードと冷蔵庫だけになったことでスペースが整形され、広く感じるようになって動きやすくなったこと。今まで部屋の隅にゴミ箱を配置してあって、そこに捨てる時、レンジ台と冷蔵庫に挟まれた幅が限界となっていて不便だった。が、レンジ台がなくなり、冷蔵庫はキッチン横に移動したことで、ここが広く動けるようになった。↑の収納力で言ったように、キッチンボードの一番端の下のワゴンには元々ゴミ箱を入れるつもりでいたから、この前に従来から使っているゴミ箱を置いてワゴンを引き出せなくても差し支えなく、現在はそうして使っているが、アクセスは前より断然いい。

キッチンボード導入後。スペースが整形された結果、動きやすくなった。
キッチンボード導入後。スペースが整形された結果、動きやすくなった。
新旧の対比。青が新、赤が従来。開口部のある壁面スペースの可動幅が、従来より広がった。
新旧の対比。青が新、赤が従来。開口部のある壁面スペースの可動幅が、従来より広がった。

また、冷蔵庫がキッチンのすぐ横に来ることによって、食事の準備の際に食品を取り出しやすくなり、この冷蔵庫は左開きなので、開閉方向もキッチン側で、合理的。従来は設置壁面に向かって左寄りに置かれていたので、開く方向が不自然だった。

その他の使用感

  • 新品時の塗料などの臭いを心配していたが、ほとんど気にならなかった。一応、物を収納する前に棚はすべて拭いておいた。僅かな臭いがしたが、2日ほど気づいた時に扉を開放しておいたらすぐ消えて問題なかった。因みに低ホルムアルデヒド対策がなされているそうだが、当然といえば当然。
  • 扉、引き出しともソフトクロージャーがついているので、途中まで押せば自動的に引きこんで静かに閉まってくれて便利。ポンと押せば収納されるので、きっちり丁寧な人よりもズボラな人の方が使い方に早く慣れるか。(笑)
  • スチームリムーバーは単純なるモーターファンなので音は少々するが、許容範囲。やはりスチームオーブンレンジでの調理時にはあった方がいい。
  • 表面の拭き掃除は簡単。しかしここで調理をするわけではないので、
  • 天井フィラー下の物置の扉のヒンジはかなり固い。ここは耐震ラッチが付かない所なので、故意に固く設定されているのだと思う。開きたい任意の場所で止まるので、便利は便利。

◇ ◇ ◇

さて、こんな感じですっきりして使いやすくなったので、あとは料理の腕を磨かないと。最近はスチームオーブンレンジのスチーム機能やオーブン機能がかなり使えるので、活用しつつある。また何か新しい料理でもしたら、いずれアップするとしよう。