デュピクセントの注射キット。上記の箱を開けると下記のような物が1本入っている。要冷蔵。

アトピー性皮膚炎治療薬デュピクセント接種


経緯と背景

自分のアトピー性皮膚炎に関する事は、ほとんど人に話したことがない。他人に言及されるのは疎か、自分でも意識の底に沈めておきたくて、この事を気楽に話題に出せるのはパートナー位なのだが、大きな転換点なので記録として記しておく。

4、5歳位には既に発症していたアトピー性皮膚炎。多少マシだったこともあれば、重症で描き壊した箇所から雑菌が入って敗血症一歩手前まで行き入院したこともあり、それでも日常生活はまずまず送れる状態が大体で、56歳になるここまで半世紀以上をこれと共に過ごしてきた。

しかし小さい時は「ブツブツ」と言われてからかわれたり、大きくなったらなったでプールや海など人前で肌を晒す時には常にコンディションを心配する必要があったり、人とのスキンシップやセックスなどでの接触時に不快感を持たれるのではと心配したり、不用意に撮られた写真での肌の映りの酷さに絶望したりと、常にこのストレスは自分に付き纏ってきた。

人生の大半においてステロイド剤は手放せなかったし、突然のしつこく激しい痒みに眠りを妨げられたりはしょっちゅう。衣服に血が付いているのを他人に指摘されて、普段掻いた箇所からの出血に慣れっこになっていることについて「あ、人にとって血とは異常事態なのだな」と、認識を改めたり。色の濃いシャツや寝具は落屑が目立ち、特にジャケット等ではフケのように見えるのでなるべく着ないようにするなどしてきた。

定期的に皮膚科で薬をもらい、外用に加えて抗アレルギー剤を飲んだり、時にあまりに酷いと内服でもステロイドを飲んだりしていたのだが、癌が再発して入院した時、回診の医者(母親が皮膚科医だそう)から「痒みを抑える注射薬ができて限られた病院だと打てる」ということを聞いた。

その後、普段かかっていた皮膚科にその注射を打ちたいと聞いてはみたのだが、答えは消極的で、酷ければやってみてもいいが対応は大きい病院だけで限られていて、酷い人にしか打てない、費用も高いと。

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