ドラバイト・グレーのM440i xDriveグランクーペ。オフィシャルフォトを基に画像加工して再現を試みた。

BMW M440i xDriveグランクーペ オーダーから納車までの夢想


オーダー仕様の細目

オーダーした仕様は塗装色のドラバイト・グレーも、内装のフル・レザー・メリノも、オーダーメイドプログラムであるBMW Individualからのものなのだが、M440iについてYouTubeだのみんカラだのを見漁るに、日本の仕様をベースにこれらのオプションを付けると、M440iの中でもかなりの豪華版になると知る。

レザーシート

昨今のレザーフリー、アニマルフリーの内装の傾向について

このことは、一言触れておかねばならない。結論から言うと、レザー代替品はそれが本当にエコなのかは非常に疑問で、今、レザーの内装を選んでも一向に構わないと思う。ここでは議論しないが、車に使われるレザー代替品は、早い話がプラスティック製品で、リサイクルもしにくければマイクロプラスティックの発生源にもなり得る。生産時の二酸化炭素排出量や加工・製材のための薬剤や塗料も含めて、レザー代替品は【本当に】リアルレザーと比してエコなのか?
食肉副産物のリアルレザーを使わない手はないし、突き詰めて言うと、食べる肉のために育てるのはよくて、なぜ革を使うためではダメなのか、両方とも無駄なく人間の用に供すればいいではないかという点も、現時点ではきちんと説明できないだろう。俺はリアルレザーを選択する。

メリノ・レザーシート

さて、本題に戻る。レザーは車のシートにせよバッグにせよ、特別感がある。車に乗って日常的に触れ、目にする箇所でもあり、次に詳述してみたい。別にレザーフェチではないのだが。(笑)

M440iのシートは、動画を探してもヴァーネスカ・レザー(日本のM440iでは標準のレザーシートで、コーティングとシボ押しが施してあり、耐久性に優れる)ばかりで、たまにセンサテック(合皮)やファブリックもあったりするのがすう勢。メリノ・レザーを装備した現行M440iグランクーペは見かけない。ましてやインパネとドアパネル上部、センターコンソールサイド、センターアームレストもレザーのフル・レザー仕様となると。なお、インパネ上部とドア上部はナッパレザー。

標準のヴァーネスカ・レザーシート。
標準のヴァーネスカ・レザーシート。
フル・レザー・メリノシート。ヴァーネスカ・レザーシートとはキルティングパターンも違う。
フル・レザー・メリノシート。ヴァーネスカ・レザーシートとはキルティングパターンも違う。

なお、ヴァーネスカ・レザーとメリノ・レザーの違いはこちらのYouTube動画が参考になる。

メリノ・レザーは南ドイツの高原の、有刺鉄線のない牧場で育てられた牛の革らしい。なぜ高原かというと、虫が少なく虫刺されの痕ができにくいからだそうだ。メリノ・レザーは傷や虫刺され痕がないかどうか等、厳しく選別されたうえに、人口のなめし剤や染料を使わず、シボ押しも施さないとのこと。実際BMWディーラーでサンプルを触ってみたところ、均質できめ細かく柔らか、レザーの質感が活かされていた。ちなみにオプションのパーフォレーション(通気孔加工)の孔も細かった。

費用について。フル・レザー・メリノにベンチレーションのオプションも付けたので、2025年7月末のオーダー時で31.4万円+30.7万円=62.1万円。オーダー後すぐ値上がりし、2025年8月からはフル・レザーメリノは10万円超もアップの41.6万円、ベンチレーションが32.3万円の計73.9万円。オプションとして高額で、これだとフル・レザー・メリノを4シリーズグランクーペで選ぶ人はますます少なくなるのではないか。
なおこの価格は、M440iでは標準でもヴァーネスカ・レザーシートであることから、その差額を加味しての費用であるようで、420iや420dだとフル・レザーメリノだけで61.5万円。420iや420dなら、他に選びたいオプションがアダプティブMサスペンション等たくさんあって、そちらを優先するだろうから、420iや420dでフル・レザーメリノを選ぶ人はまずいないだろう。

ちなみに今乗っているXEのレザーシートはウィンザーレザーというイギリス産のレザーで、フルグレインレザーではあるが、やや硬い。

ジャガーXEのウィンザーレザーシート。
ジャガーXEのウィンザーレザーシート。

ところで、アルピナにはアルピナでしか選べないラヴァリナ・レザーというのがあり、さらに上質なようだ。気になるが、今回は範疇外ということで。

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