住み替え 新居のインテリアをキーワードから見る

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Vibrant(活き活きとした)

これはあまりインテリアの傾向として一般的に出てこないキーワードなのではないか。人が生活する場面では、あまりにクリニカルだったり禁欲的だったりすると、感情の機微が失われるように思う。ノイズを排除するため空間をミニマルに仕上げる人もいるが、我々は感情の機微と美しさは両立するものと考え、色や模様を採り入れて空間を作り上げたい。このvibrantという性質と、冒頭のchicとは一見相反する要素であり、賑やかすぎると先述のcomfortableとも摩擦を生じかねないが、そこはバランス。冒頭のchicで「やや」と言ったのは、シック一辺倒ではないということだ。

色があると活き活きする。
色があると活き活きする。

Luxurious(高級な)

上質な物は、発想とそれを現実化する技術のため、教育や教養とそれを育てる環境、鍛錬が素地となる。工業製品は物を作り出すのに用いる素材や作り出す手間と技術、プロダクトとして生み出されるためのインフラ整備等を基に生まれる。つまり、高度な生産物にはどうしてもコストがかかるということだ。それらを追及することで、独自の価値が生まれ、物的な貴重さに価値観が加わって形となる。稀少な原材料を用い、叡智によって上質さが生まれる。それがラグジュアリーというものだ。単に金がかかっている、という意味ではない。そうした意味でのラグジュアリーさを生活の中で感じることができれば、気分良く過ごせて、心の余裕にも繋がる。暮らしに奥行きが生じるし、気分よく過ごせる。また、自分にはそれを享受するだけの価値があると感じさせてくれる。(注:ラグジュアリーさを取り入れなければ自分の価値が感じられないとか、そうした物を取り入れない人には価値がないということでは決してない。)

上質な材料と発想力、技術力が合わさり、ラグジュアリーなアイテムは作り出される。
上質な材料と発想力、技術力が合わさり、ラグジュアリーなアイテムは作り出される。

Thoughtful(思慮深い)

我々が物を選ぶ時の基準の一つに「退屈はやめよう」というのがある。それには、何となく「まあいいか」というのを判断基準に用いないという意味も含まれる。「まあいいか」とは、思考の放擲である。流されず、何故そうなったのかという過程が結果に反映されていることが大事。また、「これはこういうもの」という既成概念は、世界をその枠に納めてしまって拡張性をなくすことに繋がる。そうではなく、必須のポイントと「それはそうでなくてはいけないのか?」という、束縛から自由になることを考える姿勢を持っていたいのだ。また、そうした姿勢が、我々の物選びに統一的な視点をもたらし、全体を調和させる。

物に形を与えることには責任を伴う。
物に形を与えることには責任を伴う。

Matured(成熟した)

大人に相応しい空間に生きたい。日本では特に若さばかりが価値として強調され、そこから先は消耗した後、いきなりジジイババアと切り捨てられてしまう風潮が強い。そうではなく、大人の人生を楽しむためのものとし、自分たちの価値を確かめたい。

落ち着きや余裕は大人の特権。
落ち着きや余裕は大人の特権。

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