ブックレビュー 幸田 文

流れる (★★★★★ 星5つ) 幸田の姓でピンときた人はなかなかインテリ。幸田文は幸田露伴の次女。俺は露伴には興味がなくて、日本史で出てくる文筆家、くらいの認識しかない。この作品も露伴の次女だから読もうと思ったわけではな…

ブックレビュー『魯山人味道』

北大路魯山人(著) (★★★★★ 星5つ) 料理に関し、本質と上質を見極め、求道するについて、魯山人は最右翼だったと言える。この本は魯山人の『料理王国』その他から、食についてのエッセイや一言を集めた本だが、「そうそう」と…

ブックレビュー 貴志祐介

天使の囀り (★★★★☆ 星4つ) 『クリムゾンの迷宮』が、常に予想の範囲内に収まり続ける展開なのに対し、『天使の囀り』は期待している裏切り=意外性をくれるので、ホラーに馴れた人が読んでも楽しめるだろう。先を読み進めたい…

ブックレビュー『小説家のメニュー』

開高 健(著) (★★★★★ 星5つ) 『最後の晩餐』と同じく、食に関するエッセイだが、こちらは珍しい食材をもとに持論を展開している。パッと見(読み)はやさしく、スイスイ読めるのだが、そこには途方も無い知見と食に対する深…

ブックレビュー 伊坂幸太郎

死神の精度 (★★★★☆ 星4つ) 前に読んだ↓の『重力ピエロ』が肩すかしだったが、『オーデュボンの祈り』は面白かったので、伊坂幸太郎という人を捨てきるには忍びなく、読んでみた。さて、雑誌の連載を1冊にまとめたもので、シ…

音楽レビュー Angela Johnson

Naturally Me (2014) (★★★★★ 星5つ) R&B、いやソウルの本質を突いた作品。自分の持ち味を理解したうえでそのエッセンスをアルバムにうまく落としこんでいる。音はアコースティックで構成もシン…