音楽レビュー Tony Bennett & Lady Gaga

Cheek To Cheek
Cheek To Cheek

※Tony Bennettソロ名義についてはこちらを、
Lady Gagaソロ名義についてはこちらを参照

Cheek To Cheek (2014)


(★★★★★ 星5つ)

Tony Bennettの”Duets”と”Duets II”の素晴らしさはまだ記憶に鮮明だが、その中でも光っていたLady Gagaとのデュエットが、今度はアルバムになって出てきた。2002年にはK.D. Langとのデュエットアルバムを出しているTony Bennettだが、その時には意外な人選に驚いたものの、シルキーな出来が出色だった。

結論から言うと、このアルバムも秀逸。何たる正統、何たる美しさ。Lady Gagaは、これだけ聴けば若手で頭角を現してきたジャズ歌手に聴こえる。そして御歳88歳(!)のTony Bennett。声の伸びやかな瑞々しさ、制御されコンディショニングされたまさにプロフェッショナルな歌声は生ける奇跡。デュエットはそれぞれの持ち味を活かしつつも抜群のコンビネーション。

デュエットの曲だけでなく、それぞれソロでの曲も収録されていて、しっとりした”Ev’ry Time We Say Goodbye”でのLady Gagaのリリカルな表現力、”Sophisticated Lady”でのTony Bennettの円熟味は、それだけでも説得力がある。Tony Bennettの凄さを感じることができるのはもちろん、ARTPOPで頓挫しかけたかに見えてLady Gagaにはアーティストとしての底力があると安心させてくれるのだ。音楽における真のエンターテインメントとは何たるかを知らしめる一枚。(2014/10/21 記)

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