音楽レビュー Rachelle Ferrell


Individuality (Can I Be Me?) (2000)


(★★★☆☆ 星3つ)

1992年のアルバム”Rachelle Ferrell”以来、久しぶりに彼女のアルバムを聴いてみた。
ポピュラー寄りの音作りからコンテンポラリー・ジャズへの移行を見せるのは、ジャズシンガーDianne Reevesの”Never Too Far”から”Art And Survival”あたりの推移を、また、内省的になっているのは、R&BでいうとBeverley Knightあたりを想起させるが、そのあたりの難しさと似ている。前にデュエットしていたWill Downingあたりのスムーズさを期待していると、聴いていて多少技巧に走りすぎたひっかかりを感じるかもしれない。音楽として高度なのはいいのだが、難度E連発のボーカル「技」よりも、むしろ「歌」を聴きたかった。