華やかなトップキュヴェといえばベル・エポック。それはエミール・ガレの描いたアネモネをあしらったボトルの外観によるところも大きいと思うが、やはり香りと味わいなしにはその評判は成り立たない。ノーマルのBelle Epoqueも素晴らしいのだが、香りと味わいに見た目の華やかさということでいうと、ロゼも、このキュヴェも格別。夏休みの1本として今回味わった。

Perrier-Jouët Belle Epoque Florescence 2015(ペリエ・ジュエ ベル・エポック フロレサンス2015)は、日本限定のキュヴェ。こうした色味をつけるシャンパーニュは日本人好みなのだろう。だからといってマーケティング優先で色だけつけたものでないところは、飲むと分かる。
その前にテクニカルデーターとしては、ピノノワールとシャルドネが半々、そこに赤ワインを10%加えてあるアッサンブラージュ方式。使用されるブドウにはピノノワールとシャルドネのみが公式にかかれてあるので、当然ながら赤ワインもピノノワールと思われる。熟成期間は最低7年、ドサージュはクラシックな造りで8g/l。

アッサンブラージュで造られているが、香りはさほど赤ワインに振れてはいない。それでもベリー系やカシスのような香りが、これはノーマルのベル・エポックでないと知らせてくれる。泡は爽やかさとクリーミーさのちょうど中間。液体は丸まっており、豊かさと繊細さを感じる。少し冷たい温度で飲み始めたが、少し温度を上げると華やかさがまるで花開くように広がる。

赤ワインがブレンドされているせいか、フードペアリングの対応力は幅広く、今回は家にあった野菜のグリル、チーズアソート、ドライフルーツに、サワークリームとエシャロットのソースがけ和牛ステーキを用意して、夕飯として楽しんだが、いずれともきちんと寄り添ってくれた。前に飲んだやはり限定のEdition Premièreよりもこちらの方がややダイナミック。
ゴージャスなパーティーでこれを開ければ気分が高揚することは間違いないだろう。ただ、ポンと開けて「グビグビ、おいしい」止まりではもったいなさすぎるので、味わいの奥深さやキュヴェの希少さ(と高価さ)を理解できる人に供したい。

