Gosset Celebris 2008
シャンパーニュレビュー

シャンパーニュレビュー Gosset Celebris 2008


Gossetは昔のクラシックな造りの頃から好きなメゾンの一つだった。ロゴやエチケットデザインを変えてからは、中身自体も現代風に変わってきて、その特徴を一番よく表しているのが、このトップキュヴェCelebris 2008だと思う。

Gosset Celebris 2008
Gosset Celebris 2008

より正確にはGosset Celebris Extra Brut 2008と書くべきか。若干古い部類のミレジメなのでセパージュ、ドサージュとも資料記述が錯綜しているが、総合して判断するとドサージュ3g/ℓ、セパージュはシャルドネ57%、ピノ・ノワール43%らしい。120ヶ月セラー熟成というから、トップキュヴェにしては短め。ゴッセといえばアイ村のメゾン、アイ村といえばピノノワールだが、気品や洗練を打ち出すとするとシャルドネの比率は高くなるようだ。こちらはグレートヴィンテージ、既に次のミレジメ2012年が出ているが、そちらはブラン・ド・ブラン(シャルドネ100%)だとか。

ラベルはエチケット貼り付けでなくボトルへの直接プリント。
ラベルはエチケット貼り付けでなくボトルへの直接プリント。

開栓してグラスに注ぐと、色は濃いゴールド。注がれた時の泡は厚い。

濃い色は経年ゆえか。
濃い色は経年ゆえか。

蜂蜜や黄桃に、パイナップルやマンゴーのようなトロピカルフルーツの香り。ふくよかだが繊細な味わい。長い余韻。クラシックなゴッセの良さと、現代に求められる洗練が同居している。2008年から時間が経過しているにもかかわらず酸がきれいなのは、伝統的にマロラクティック発酵を行わない結果、酸がきれいに残ったまま熟成した結果なのかもしれない。フードペアリングは寛容で、熟成の進んだモートリュフ等とも相性がいい。

何か印象に残る良い1本を探しているシャンパーニュ好きに是非進めたい1本。