パートナーシップ公正証書を作成

経緯

パートナーシップについて公正証書を作成しておこうという話は、もう何年も前から俺とパートナーじょにおの間では出ていた。が、何だかんだ面倒というイメージで、日々は流れていき、漫然と放置。パートナーシップ10年も超したことだし、と思っていたところで、俺に悪性腫瘍があることが判明。万一のことがあっては、というのと、入院・手術の段になって色々保証人だの看護権者だのの設定もあろうと、急ぎ作成することにした。

公正証書を作成するにあたり、手続き等をどこ(誰)に依頼するかは、上記リンクの悪性腫瘍判明の告知を受けた直後、まだ病院でサンプル標本などを準備している間にLINEでじょにおに連絡し、選定した。やはり、依頼するなら、LGBTの権利向上のためにアクションしている人がいいと思い、パートナーシップについての本も出し、活動している東中野さくら行政書士事務所の行政書士 永易至文(ながやすしぶん)さんにお願いすることにした。

作成手続

初回のコンサルテーション予約を入れて、事務所に2人でうかがい、こちらの概況、そして証書作成の意向と、盛り込みたい内容の概略を伝え、かかる費用概算も聞いて、正式に依頼。
実は、永易さんとは、以前面識がある。コミュニティーセンターaktaであった、パートナーシップについての勉強会でご一緒させていただいていて、俺も昔は(知る人ぞ知る)ゴーゴーとしてクラブにも出ていたこともあって、ご記憶いただいていたようだ。尤も、そうしたコミュニティーでのイメージと、プライベートでの俺のイメージとはだいぶ異なっていたようで、後から「はっ」と思い至ったようではあったが。(笑)

永易さんからは、公正証書作成について、大変明快に説明していただき、また、こちらの話も丁寧に聞いていただけた。行政書士のところに赴くというと、小難しいイメージがあるかもしれないが、話しやすい雰囲気なので、相談してみたいと思っている方には、お勧めできる。手続きの運び予定も、大変分かりやすかった。

内容

我々が今回依頼したのは、パートナーシップ合意契約(死因贈与契約、死後事務委任契約、尊厳死に関する取り決めを含む)、任意後見契約についての公正証書作成。永易さん曰く、「フル装備で作る方」とのこと。なので、ドラフト案作成→フィードバック→書面確定に1ヶ月ほどを要する。婚姻の認めれられている男女間であれば、役所への届け出ひとつで済むところが、同性婚が法制化されていないがために、これくらいは要るということだ(それでもカバーできないことはあるのだが)。

ドラフト案をいただき、フィードバックして改訂案を更にやり取りすること2回、さらに公証人の提案での改定案があり、それを我々締結する2人がレビューして内容が固まる。永易さんには、俺が入院を控えていることもあって、無理を言って急ぎで色々動いていただいた。内容が固まり、公証役場へ赴く予定の日程を打診し、日程が決まって出向き、認証に至る。

作成にあたっては、書面にしておく必要のある権利義務関係を洗い出すわけだが、その作業はやはり生活全般に渡るので、手間がかかる。そこを、ある程度の雛形があって、それを基に我々2人のライフスタイルにマッチするように書いてもらえたのは、大変ありがたい。もちろん、こちらの希望を聞く姿勢あってこそ。
そして、永易さんからの提案力もありがたかった。我々からは、昨今特に権利関係が不明瞭になりがちで問題が起こりやすい、「デジタルアクセス権」の条項作成を提案した。デバイスやアカウント等の取り扱いについて、権利を明文化しておいたのが、新しいと思う。公証人にとっても、これは目新しかったようだ。

我々が今回作った証書は、これをたたき台として、いろんな人に活用してもらいたい。作成を考えている方は、永易さんに相談し、これを活用してもらえるといいと思う。

証書作成にあたり、我々がすることとしては、上記に書いたように、初回赴いてコンサルテーションを受け、希望を伝えること。そして永易さんに書いていただいたドラフト案を確認し、フィードバックすること。それから、本人確認書類を用意すること(本人確認としての運転免許証の確認、公証役場に保管される契約書原本に綴じ込む戸籍抄本と住民票をいずれも2人分)。そのうえで、公証役場を選定し(後述)、公証役場に赴く。(次ページへ

4 Replies to “パートナーシップ公正証書を作成”

  1. まずは入院オペ
    おつかれさまでした。
    公正証書作成のプロセスとても参考になります。
    シェアしていただけて感謝です。

    1. TOM>
      ありがとうございます。
      パートナーシップ公正証書については、
      実際の作成過程を記したものは少ないようで、
      参考になったのなら幸いです。
      これを知って行政書士さんを訪ねてくださった方も
      いると聞いて、
      少し役立てたかなと思っています。

  2. パートナーシップの公正証書を作るのに結構な金額がかかることが分かりました。ありがとうございます。
    ところでパートナーのじょにおさんの「たとえ別れたとしても、この人の面倒は見るので」発言に、僕自身はどうかなと我が身に置き換えて考えてしまいました。正直、僕にはこういう男気はないように思いました。
    最後に落ちがあって、刺激になるお話をありがとうございました。

    1. 何首烏。>
      確かに金額を考えると、思いついてすぐできるようなものではないですね。金額が分かってよかったというお声をいくつかいただいています。
      最後の段のじょにおの言葉は、正直私も自分なら別れたらあとは自分でどうぞ、って思ってしまうかも。(笑)おそらくじょにおは考え方がとてもレアな人なのだと思います。

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