(2日目から続く)
焼失後の首里城へ
最終日。朝はクラブラウンジでなく、2階にあるsakurazakaという名のメインビュッフェで。こちらの方が18階のクラブラウンジよりも遥かにメニュー豊富。ラウンジの朝食は洋食メインだったが、こちらでは和食(沖縄料理)もある。
部屋に戻って、荷物をあらかた別便にパックして取りに来てもらい、東京に送る。二度寝して、クラブラウンジでチェックアウト。ロビーのレセプションは朝は混み合うので、チェックアウトがクラブラウンジでできるのはとても楽。送った荷物の他、機内持ち込み荷物は最小限にして、キャリーケースに納め、夕方まで預けてタクシーで外出。今日は首里城に向かうのだ。
昨年10月31日(30日深夜)に発生した火災で消失してから約1年。現状を見ておかねばと向かった。パートナーじょにおは過去数度那覇を訪れているが、その時には首里城には行かず、従って現場で首里城を見たことはなく、曰く「呼ばれていない(縁がない)」のだと。今、建物がないとしても、行くにはいい機会だ。
狛犬の画像は16:9に切っておいたので、待受にでもどうぞ。(笑)
さて、敷地内は広大。かつての琉球王国の栄華を窺わせる。きっちり組み上げられた石垣は延々続き、角のカーブが美しい。正殿前までゆっくり登っていき、有料エリアに入る…前に疲れたので、エリア前にある休憩所で休憩。沖縄の菓子とさんぴん茶を喫する。
ひと息ついて中へ。あの、荘厳な緋色の建物がない。ないことはもちろん分かって入場してはいるのだが、ないという喪失感が、現実味を伴って感じられる。
正殿前の広場を睥睨するように威光を放って存在していた正殿を見上げたかつて。今では消失跡の工事中で、威厳の必要な建物の目線の高さの重要さを、無くして初めて意識した。
とにかく、痛々しいことこの上ない。これが燃え上がっているところを見た人は、胸がつぶれる思いだったことだろう。再建計画は進んでいるのだろうが、長い道のりになるのは間違いなく、また、失われたままになってしまうディテールも多いことだろう。歴史上幾度となく炎上したという首里城だが、この時代に戦乱もなく完全になくなってしまうとは。
城を後にする頃は、お昼時。門ごとにいる案内係の人に帰り道を尋ね、ついでにこの辺りで昼ご飯を食べる所はないかと尋ねると、首里そばがあると言うので、行きに入った守禮門とちょうど対角線にあたる所に位置する継世門(けいせいもん)を出て、首里そばへ。
(次ページへ)