2泊3日沖縄旅行 2日目


ホテルの部屋でシャンパーニュ

ホテルの部屋で1回はシャンパーニュを飲むのは、我々の旅行ではもはや恒例。昼間買ったほうき星のカヌレやら、国際通りで買ったミミガージャーキー、黒糖カシューナッツなどをセッティングして、飲み開始。シャンパーニュグラスはルームサービスで持ってきてもらった。

窓際のテーブルに用意。
窓際のテーブルに用意。

今回のシャンパーニュはHenriot Brut Souverain。アンリオのスタンダードキュヴェで、これを飲むのは大変久しぶり。沖縄の店頭で買うと、ネットで買うのに比べて少々上乗せされた値段だが、ここまでわざわざ運んでくるのだからそんなものだ。端正なシャンパーニュで、味のバランスが取れており、ヘヴィーでない肉気のものにも、軽い甘いものでもいける。最初に飲んだ時には至って標準的なシャンパーニュだなと思ったものだが、はちみつや白い花、パンデピスの香り。飲み進めても飽きない味に、このシャンパーニュを見直した。ひょっとしたら、最初に飲んでからかなり経つので、その間に改良がなされたのかもしれない。

部屋着でくつろぎながら、夜景を見つつ、那覇最後の夜を楽しむ。
部屋着でくつろぎながら、夜景を見つつ、那覇最後の夜を楽しむ。
部屋の窓から見た夜景。建物から西南の方向を見ている。
部屋の窓から見た夜景。建物から西南の方向を見ている。

ゆったりしながら、プライベートのこと、このコロナ禍の中での沖縄の産業こと等、考えを巡らす。

ちょうど去年、中咽頭癌の初手術を受けてから1年。こうして元気に動き回り、好きに飲み食いできていることのありがたさ。一度で病巣を取り切れず、2度外科手術を受けたが、あの時、放射線治療を選択していたら、今、こうはできていなかったかもしれない。じょにおにも、大変心配をかけたが、気丈なじょにおは「それが判明したらしっかり治すしかない、治せばまた日常が戻ってくる」と、俺のことを見守ってくれた。癌になった俺とはまた違ったショックがあったはずだが、よくぞ平静を保ってくれたものだと思う。感謝。

部屋からは、那覇の各所が見えるが、直近の眼下には、公設市場に連なるアーケードが見える。アーケードの天井は古びて傷んでいて、ところどころ、シートで応急処置した跡が伺われ、それとても年月を帯びているようだ。その一方で、空き地に起工式の準備をしている様子もあって、ニュースでそれが第一牧志公設市場の移転なのだと知った。これから新設しての展望はなかなか厳しいものがあるだろうが、やるしかないのだろう。
タクシーに乗る時、複数の運転手さんから聞いた「人の少ない中、ようこそ沖縄においでくださいました」との言葉。一方で、コロナを持ち込まれる危惧も当然あるだろうに、人が来なければ経済的に死ぬ。タクシーの中には古い年式のトヨタコロナも少なくなく(コロナの名前が今では皮肉だ)、JPN Taxiに次々車両が置き換えられている東京に比べて、社会的・経済的格差をそんなところにも感じた。眼前に広がる夜景の光の中、満ち足りた気持ちで過ごせている人は、ひょっとしたら少数派なんじゃないだろうか、とも。

3日目に続く