ジャガーXE納車


フランス美人に別れを告げてイギリス紳士と会する

Au revoir, DS4

気づけば7年の付き合いだった。しかし、いつか別れはやってくる。最後の日も、お前は蠱惑的だった。巧みな曲線の尻を見せつけて、どう?と言われれば、お前はいつもセクシーで美しい、と今でも言える。

DS4の後ろ
DS4の後ろ

突然機嫌を損ねて動きたくないと言われても、戸惑いつつ手をかけてやれば、お前はまたそのグラマラスな魅力でもって、マイナスをプラスに転じてきた。顔立ちの知的さにも俺は魅了されてきた。下品な厚化粧どもとは毅然と一線を画し、私は私、と、毅然たる態度で、群れや階層を嫌い、変わり者と思われてこそというそのあり方。

他にないスタイリング。
他にないスタイリング。

俺はお前を忘れないだろう。お前は、総じて言えば気難しくて、変わり者で、そして、ただただ、美しかった。お前とはいろんな場所に赴いた。俺に、車に寄り添う運転の楽しさを感じさせてくれ、見ぬ景色を見せてくれたことに、感謝したい。

Hello, XE

フランス美人を見送る情緒的な文章はこれくらいにして。XEが納車されるまでの日をネット上であちこちレビューやらブログやらを見て回って過ごしていたが、XEはオーナーの満足度と、単なるレビュワーの評価とは異なるようだ。実際にその車を選択して金を払った人と、そうでない人とは、態度が異なるのは当然。どの車でもそうだが、喧しいレビュワー(特にディーラーに押しかけて試乗だけする素人)の雑音は聞かない方がいい。
そして、Dセグメントの(ある程度以上のグレードの)車を選ぶ層は、あの車に比較してこの車はここが足りないなどというチマチマした相対的なネガティブポイントは、言わないものだ。そうした人々は、実用や必要性を超えて、ライフスタイルの顕現として車を選ぶのであって、自分のセンスやライフスタイルに自信を持って泰然自若としている。なので、彼らは他人と比較をしては「あっちの芝生は」などとやらない。自分より安い車に乗っている人を見下したりもしない。文句ばかり言って付き合っていていいことはないというのは、人も車も同じ。選んだら、気持ちよくいたいではないか。趣味の域の車選びには、精神的余裕をも持ちたいものだ。

さて、XE。しげしげ眺めるに、初めて実車を見た時よりも、グラマラスな造形が印象的。ちなみに、DS4は2011年の、XEは2014年の、世界で最も美しい車に選ばれている(最も美しい車の賞は車の発表年に贈られ、大抵発売年は翌年)。

ロングノーズショートデッキを4ドアサルーンでやっているのが斜め前から見るとよく分かる。
ロングノーズショートデッキを4ドアサルーンでやっているのが斜め前から見るとよく分かる。
張りのあるリアフェンダー。
張りのあるリアフェンダー。
目つきが精悍かつ理知的でいいと思う。
目つきが精悍かつ理知的でいいと思う。
ワイド&ロー。全幅×高さは1850mm × 1415mm。
ワイド&ロー。全幅×高さは1850mm × 1415mm。

納車にあたってはひと悶着。納車時期が二度延び、車を持ってきた時も、車のセキュリティーや各種遠隔操作をするためのアプリに必要な登録と設定ができていなくて、何度もやり取りした。まあ今後はゴタゴタがないことを祈る。延びている間にフェイスリフト版が発表になったら、納車を待たず旧車になるところだったので(尤も、デリバリー開始は遅れるだろうが)、2019年5月30日現在の現行型のまま納車されてほっとした。

納車当日はじょにおの誕生日。誕生記念になったから喜んでい…るかと思いきや、至って冷静なのがじょにお。何せ車にからきし興味がないのだ。夜、「ファーストドライブに行く?」と聞いたら、「明日朝早いから行かない」と。車好き、しかも4ドアサルーン好きの俺としては、ジャガーオーナーになったことには特別な感慨があるのだが。

キーはこんなケースに入って届けられる。
キーはこんなケースに入って届けられる。
蓋を開けるとまず挨拶状。英国流の礼儀正しさか。英国王室御用達のマークも入る。
蓋を開けるとまず挨拶状。英国流の礼儀正しさか。英国王室御用達のマークも入る。
その下、1段目には各種サービスの案内冊子が2冊。
その下、1段目には各種サービスの案内冊子が2冊。
そして2段目にキー。片方にはリーピングキャット、もう片方にはエンブレムのキーリング。
そして2段目にキー。片方にはリーピングキャット、もう片方にはエンブレムのキーリング。

中の様子、ドライブしての印象等はまた後日。

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