3日目は日曜日。プライドの参加や観覧を目的に日本から来ている多くの人は、この日に帰るようだ。友人のよっさんも帰っていった。我々は火曜の夜の便で帰るので、まだ3日ある。ホテルで朝食を摂った後は少し休んで、昼はホテル近くの手軽な麺屋で。愛想のかけらもない店だったが、味はまずまずだったし、安い店なのだから愛想を振りまく必要もないと思う。
シャンパーニュを探しあぐねる
そして、部屋でゆっくりシャンパーニュでも飲もうと画策するが、ルームサービスの用意はなく、酒屋を地図で検索、あたりをつけて歩く。が、シャンパーニュを取り扱う店が少ない。日曜日でやっていなかったり、割と品揃え豊富なワインショップでもシャンパーニュはなくてスパークリングしかおいていなかったり、置いてあっても数種類しかなかったり。ネットの情報もあまりあてにならない。
やっていなかった店からとぼとぼ歩いてホテルに帰る途中、豆花屋を発見。ちょうど開店したところで、1つ買って半分ずつ食べる。台湾スイーツは量が多いので、一つずつだとお腹がいっぱいなってしまって夕飯をたくさん食べられないというのは、前回の台北訪問で学習済。
観光者向けではない町並みの中、閉まっている店も多い商店街でポツンと開いていたこの店。なかなかの味で気分が和んだ。
ホテルに戻り、昼寝をして(ゆっくりしに来たのだからこれでいいのだ)、夕飯を食べがてらどこへ行こうか思案していたところ、ツイッターで迪化街(Dihua Street)というエリアが近頃面白いというのを見かけた。古い問屋等が集まるエリアが、最近は若者を中心に新しい店やギャラリーなどを開く場所として注目されているという。そこにお洒落げなビストロがあるらしく、ガイドブックで目星をつけて外出。
新旧の店が集まる迪化街
東京にもありそうな感じのモダンな店やギャラリーが、こうした町並みに点在していて、古い店とモザイクになっている。お土産をここで見つけていくつか買ったが、夕飯目当てで7時前頃に行ったため、店じまいしているところも多く残念。もう一度来ることにして、目的のビストロへ(どうやら台北では洋風でカジュアルなレストランをビストロと称するようだ)。
見つけづらいが行く価値のあるビストロ
だが、これがなかなか見つからない。地図上に示された地点を行ったり来たりするが、看板もなく。諦めかけたが、思い切ってまだ開いているカフェの店員さんに聞くと、通り沿いのとある店を通り抜けて中にあるのだと。そりゃ見つからない訳だ。
このあたりの建物は、間口がそこそこで、奥にずっと長い、いわゆる鰻の寝床型。日本の宿場町にもよくあるが、おそらく間口幅で税金をかけた昔の名残だろう。そしてその中ほどには吹き抜けの中庭があって、京都の長屋のような造り。目当ての店は、その細長い造りの庭を抜けた奥にあるのだ。
既に営業は終えたが、奥のビストロのために扉は開いている店を通り抜け、中庭を経ると店があった。これはたどり着くのになかなかハードルが高い。
店の名前はPeacock Bistro。入ると確かにお洒落。天井が高く、敢えてアンフィニッシュトな天井に、壁には自家製の果実酒が並ぶ。洋風なのだが、台湾らしさも感じる。
お値段は少々お高め。台湾スタイル以外の店以外は、台北だとどこも少し高めな印象。だが、今のモダン台北スタイルを感じられて満足。
そこから歩いて10分前後の寧夏路夜市へ。ぶらぶらして、何か食べてみたい物があれば買おうかと思ったが、ある程度お腹に入っているとそう欲しくもならず、通り過ぎる。そして健胃や熱払いに効果のあるという『苦茶之家』で苦い漢方茶を飲み、ホテルに帰った。
やはりこの日も動き回ってしまった…。
今回の旅行で訪れた場所の地図はこちら↓ 日ごとにレイヤーになっている