鰻を食べに行く


土用の丑の日には鰻は食べず、「あんなのは平賀源内の陰謀」と言っていたのだが(笑)、やはり鰻は食べたいもの。そこへ持ってきてじょにおの父母から鰻を食べに行くお誘いがあり、先週ほいほい乗っかった。

参加者はじょにお父母はもちろん、じょにお兄一家(夫婦+子供3人)、じょにお弟夫婦、じょにお、そして俺。比較的大人数なので店差し回しのマイクロバスで送迎してもらう。

じょにお実家前にバスが到着し、店へ向かう。じょにお兄一家の子供達は男三兄弟、まあ元気でほぼ怪獣である。バスが走ることしばし、店に到着すると、三兄弟はそれぞれに「ありがとうございました」と運転手さんに言って降りる。やんちゃだが、ちゃんとしているべきことはちゃんとこなす。

店は前にレビューにも書いた『川松』。鰻の名店である。座敷に長テーブル+椅子の折衷様式の部屋は貸し切り。子供達にはさすがに吟撰の最上級の鰻ではなく、一つ下のが選ばれたが、さすがに名店、それでも十二分に贅沢。

面白かったのが、ファミリーとしての集まりとしてこの食事会があったことだ。じょにお父母の家が建て替わって、その引越手伝いをしたののお礼としてだったのだが、鰻にしたのは、じょにお弟のお嫁さんが、出産を来月に控えて実家に帰る前に、何が食べたいかと聞いたら鰻とのことで決定したのだという。

子供達もえらくはしゃぎながら一生懸命鰻を食べて(大人でもお腹いっぱいになるのによく小さい体で一人前食べるものだと思う)、大人は大人で極上の吟撰鰻を堪能。

ここの鰻は旨い。身はふっくら、たれは上品。箸が左なのは俺が左利きだから。
ここの鰻は旨い。身はふっくら、たれは上品。箸が左なのは俺が左利きだから。

ところでじょに兄一家の三兄弟は、いつも怪獣のごとく暴れている。さすがに鰻屋で暴れることはないが、それでも貸し切りの座敷で大はしゃぎ。時々じょに兄夫婦にたしなめられながらだったが、いつも末っ子は俺に接触してきて、膝に座ったり、この日はじょにお兄と俺と手を組ませて不思議な遊びをしかけたり。三兄弟の長男は帰りに空中腕相撲を挑むし、次男坊も絡んできてそれを抱き上げて運んだり。何だか俺もじょにお一家のメンバーとしてすっかり馴染みになったようだ。

鰻を食べて精をつけ夏を乗り切るというが、何だかそれらの交流からも、とても元気をもらった食事会だった。人によってはこうした関係はとても驚かれるかもしれないが、我々にとってはこれが自然なことになっている。これもオープンな関係性を心がけているじょにおのおかげ。感謝。