毎年恒例1泊旅行 飛騨高山(前半)


中学時代の同級生、うーたん・まーの2人と毎夏(または秋)恒例で行く1泊旅行。前回はスケジュール合わず冬になったが、今年はまた夏に戻した。3人それぞれ異なった地方からのアクセスを考えるのは毎年大変なのだが、今年は飛騨高山。うーたんは和歌山からまーのいる愛知まで行き、まーの車で2人して来た。俺は東京から単独で飛騨高山入り。

目指すのは温泉宿。豪華でもなく、極々普通の鄙びた旅館だ。うーたんもまーもしっかり仕事をしていて、それぞれ責任ある立場の人なのだが、何故か例年この1泊旅行は金をかけず、普通の宿に泊まり、飯を食い、くだらない話をし、付近をぶらぶらして何となく解散というのが恒例になっている。

ルートは中央道(岡谷→伊那IC)→国道361号(19号を少し南下含む)→県道を入る道を選択。

起点は地図表示の便宜上吉祥寺としておく。
起点は地図表示の便宜上吉祥寺としておく。

結果、朝7時に出て、休憩2回と昼食の時間を含んで午後2時半前に着いた。途中、中央道では結構激しく雨が降り、なおかつ夏休みの交通渋滞の時期であることを考えればまずまず。

国道19号を南下する箇所でちょうど昼時になったので、懐かしい蕎麦屋『水車屋』に寄ってみた。

雨の木曽路。
雨の木曽路。
水車屋の建物。
水車屋の建物。

何故懐かしいかというと、母方の祖父が存命中は木曽に住んでいて、子供時代には毎夏帰省していたから。祖父の家はここから1時間ほど北上した宿場町にあって、よく途中でここに家族で立ち寄ったものだ。ここからは木曽駒が近いのだが、そこにはうちの別荘もあったので、なおさらよく利用していた。

天ぷら蕎麦。蕎麦は太めで色が比較的濃く、歯ごたえしっかりの田舎風。
天ぷら蕎麦。蕎麦は太めで色が比較的濃く、歯ごたえしっかりの田舎風。
猪口茸(イクチダケ)を別に頼んだ。この辺の特産の茸。これまた懐かしい。
猪口茸(イクチダケ)を別に頼んだ。この辺の特産の茸。これまた懐かしい。

何十年と経ってほとんど変わらない蕎麦屋で食べていると、もう祖父もおらず、家族で来ることもなくなった所にひとり立ち寄っていることが、切なく感じられた。冗談でなく、蕎麦をすすりながら、涙もすすりそうになってしまったのだ。

さて、そんなしみったれた感情を持ちつつも、やはり蕎麦は旨い。そして腹も満足したところで、山道を入って宿を目指す。

分け入ること2時間ほどで、目的の宿に着いた。道中、温泉はところどころで見られたが、その辺りで温泉はそこ1軒だけ。道の横に小川が流れていて、温泉宿の前には1日数本だけ通るバスのバス停があるような所だ。

宿の前に車を停める。何ということはないのだが、まあ愛車なのでご容赦。(笑)
宿の前に車を停める。何ということはないのだが、まあ愛車なのでご容赦。(笑)
道端に小川が流れる。
道端に小川が流れる。
水がきれいだ。
水がきれいだ。
小川の流れる道端にイワナの生け簀があった。
小川の流れる道端にイワナの生け簀があった。
郷愁感あふれる入口。
郷愁感あふれる入口。

ここは携帯の電波さえ微妙なところ。玄関前だと辛うじて通話ができるが、客間に入ると通じない。うーたんとまーは到着が若干遅れるとのことで、先に宿に荷物を置いて、敷地を散策するなどし、彼らを待った。

これまた懐かしい感じの室内。窓の外は敷地内の遊歩道。
これまた懐かしい感じの室内。窓の外は敷地内の遊歩道。
1キロ四方ほどもあるという敷地に散策用の自然道がある。
1キロ四方ほどもあるという敷地に散策用の自然道がある。
鬱蒼とした木立の中に道。
鬱蒼とした木立の中に道。
昔わらび粉を作ったという水車小屋の跡。
昔わらび粉を作ったという水車小屋の跡。
宿の裏には別の大きな清流。実はこれがメインで、釣り客が訪れる場合が多いようだ。有漁券も宿で売っている。
宿の裏には別の大きな清流。実はこれがメインで、釣り客が訪れる場合が多いようだ。有漁券も宿で売っている。

一足先に温泉に浸かり、部屋に戻ってちょっとうとうとしたところで2人が到着。また風呂に入って、少しして夕方に食事。山の中では食事の時間は早い。

食事は山の物を主に。右上から時計回りに先付(あまごの塩焼き、各種山菜)、天然ますの刺し身、岩魚の塩焼き、自家製朴葉味噌の石焼き。
食事は山の物を主に。右上から時計回りに先付(あまごの塩焼き、各種山菜)、天然ますの刺し身、岩魚の塩焼き、自家製朴葉味噌の石焼き。

その他にきのこ蕎麦(写真失念)、自家製味噌の味噌汁、ご飯、デザートのアイスクリームと盛り沢山。

食事後、携帯も通じにくい山の中で何をしようかと思っていたら、宿の人が蛍を見せに連れて行ってくれるという。恥ずかしながら、蛍を生で見たのは初めて。姫蛍だったが、虫自体は6、7ミリ位で、あんなに小さなものだということも知らなかった。その他、夜のライトアップされた林なども見せてくれた。

そしてまた温泉に入り(温泉宿なのだから温泉には何回か入る。うーたんは温泉好き、まーはさほどでもない)、四方山話をしつつ、だらだら過ごして寝る。と、ここまで書いて長くなったので、翌日は次の日記ででも。